犬のマダニ安全取り方&予防法|潰さず垂直に抜く完全版ガイド

こんにちは、もん吉です。
愛犬との暮らしで、

うわっ、これマダニ!?どうしよう、早く取らなきゃ!



でも、下手に触って口が残ったら怖いし、痛がったら可哀想…



自己流で取ってたけど、本当に安全だったのかな…?



マダニって、どんな病気がうつるの?予防はどうすれば?
そんな風に、強い不安や焦りを感じているかもしれませんね。
でも、落ち着いてください。
愛犬のマダニを安全に取り除くための核心は、専用の器具を使って『垂直に、ゆっくりと』引き抜くことなんです。
絶対にマダニを潰したり、無理に引っ張ったりしてはいけませんよ。
正しい手順を知っていれば、慌てずに愛犬へのリスクを最小限に抑えて対処できるでしょう。
これで、マダニの心配から少し解放されて、愛犬との安心な時間を取り戻せるはずです。
この記事では、愛犬のマダニ対策に悩む方に向けて、
- 写真付きで分かりやすい安全なマダニの取り方3ステップ
- 絶対にやってはいけない危険な取り方とその理由
- マダニ除去後の必須ケアと注意すべき観察ポイント
- マダニが媒介する病気のリスクと日頃の予防策
上記について、私自身の経験も交えながら、分かりやすく解説しています。
マダニは怖い存在ですが、正しい知識があれば、いざという時も冷静に対応できます。
ぜひこの記事を参考にして、大切な愛犬をマダニの危険から守ってあげてくださいね。
犬のマダニを安全に取る3ステップ


愛犬の体にマダニを見つけると、本当にドキッとしますよね。



早く取ってあげなきゃ!
と焦る気持ち、私もよく分かります。
でも、ここで慌てて自己流で対処するのは禁物なんです。
安全に取り除くための核心は、専用の器具を使って「垂直に、ゆっくりと」引き抜くこと。
これから、その具体的な3つのステップを、順を追って分かりやすく解説していきますね。
落ち着いて、一つずつ確認していきましょう。


手順1: 専用ピンセットを用意
まず、マダニを安全に取り除くために、適切な道具を用意することが大切です。
一番のおすすめは、やはり「マダニ除去専用のピンセット」や「ティックリムーバー」と呼ばれる専用器具でしょう。
これらは、マダニの口器をしっかりと掴み、潰さずに引き抜けるように設計されているんですよ。
ペットショップや動物病院、オンラインストアなどで手に入りますので、愛犬のために一つ備えておくと安心感が違います。



でも、今すぐ専用器具がない!
という場合もあるかもしれませんね。
そんな時の最終手段としては、先端が細く尖った精密ピンセット(毛抜きなど)で代用することも考えられます。
ただし、これはあくまで応急処置。
専用器具に比べてマダニを潰してしまったり、口器を掴み損ねたりするリスクが高くなるので、行う場合は細心の注意が必要ですよ。
可能であれば、やはり専用器具の使用を強くおすすめします。


手順2: マダニの口元をしっかり掴む
道具が準備できたら、いよいよマダニを掴みます。
ここが、安全な除去のための非常に重要なポイントになりますよ。
掴むべきは、マダニの胴体部分ではありません。
皮膚に食い込んでいる、できるだけ「皮膚に近い部分」、つまりマダニの「口元(口器、頭部とも呼ばれます)」を狙ってください。
なぜなら、胴体を掴んでしまうと、マダニが驚いて病原体を含んだ唾液を犬の体内に注入してしまったり、圧迫されて体液が逆流したりする危険性が高まるからです。
また、胴体だけ引っ張ると口器がちぎれて皮膚の中に残ってしまう原因にもなりかねません。
愛犬の毛を優しくかき分けて、マダニが食いついている皮膚をしっかりと露出させましょう。
そして、用意したピンセットの先端で、マダニの口元を皮膚と平行になるように、横から挟み込むようにして、しっかりと掴んでください。
この時、力を入れすぎるとマダニを潰してしまう可能性があるので、あくまで「しっかりと、でも優しく」掴むのがコツです。
焦らず、落ち着いて、確実に口元を捉えることを意識しましょう。
手順3: 垂直にゆっくり引き抜き確認
マダニの口元をしっかりと掴んだら、いよいよ引き抜きます。
ここでの合言葉は「垂直に、ゆっくりと」です。
ピンセットを持った手を、皮膚面に対してまっすぐ垂直になるように保ちます。
そして、焦らず、慌てず、一定の力で、ゆっくりと真上に引き抜いていきましょう。
イメージとしては、数秒かけるくらいの時間をかけて、じわーっと引き上げる感じです。
絶対に、ねじったり、左右に揺さぶったり、急に強く引っ張ったりしないでくださいね。
これらの動作は、マダニの口器が途中でちぎれて皮膚の中に残ってしまう最大の原因となります。
無事にマダニが取れたら、それで終わりではありません。
必ず、取れたマダニの体と、愛犬の皮膚の状態を確認しましょう。
まず、取れたマダニを見て、口器(先端の尖った部分)が欠けずにちゃんと付いているか確認します。
次に、愛犬の皮膚を見て、マダニが食いついていた箇所に黒い点(口器の残り)がないか、よく観察してください。
もし口器が残ってしまった疑いがある場合は、無理に掘り出そうとせず、まずは消毒して様子を見ます(詳しい対処はFAQで解説しますね)。
取れたマダニは、絶対に指で潰さないでください。
粘着テープなどに貼り付けて動けなくしてからビニール袋に入れて密閉して捨てるか、アルコールに浸けるのが安全な処理方法です。
心配な場合は、動物病院に持参して相談するのも良いでしょう。
絶対NG!危険なマダニの取り方


愛犬にマダニを見つけると、一刻も早く取ってあげたい一心で、つい焦ってしまいがちですよね。
でも、ちょっと待ってください。
良かれと思ってやったことが、かえって愛犬を危険にさらしてしまう可能性もあるんです。
ここでは、絶対にやってはいけない危険なマダニの取り方とその理由について、しっかりお伝えしたいと思います。
正しい知識で、愛犬を守ってあげましょう。
指で引き抜くと口器が残る



えいっ!
と指や爪でマダニをつまんで引き抜こうとするのは、絶対にNGです。
これは、最もやってしまいがちな間違いの一つかもしれませんね。
なぜ危険かというと、マダニの口器(皮膚に食い込んでいる部分)は非常に取れにくく、指の力加減では途中でちぎれて皮膚の中に残ってしまう可能性が非常に高いからです。
皮膚に残った口器は、異物として炎症や化膿を引き起こす原因になりかねません。
それに、マダニの体を強くつまむことで、病原体を含んだ唾液や体液が犬の体内に逆流してしまうリスクも高まります。
指では、あの小さな口器だけを的確に掴むのは至難の業なのです。
アルコールや油をかけるリスク
昔から



マダニにアルコールやお酢、油などをかければ窒息して取れるかな
といった話を聞いたことがある方もいるかもしれません。
しかし、これらの方法も推奨できません。
確かに、マダニが苦しくなって離れる可能性はゼロではないかもしれませんが、効果は不確かです。
それどころか、マダニが苦しむ過程で、かえって病原体を含む唾液を大量に犬の体内に注入してしまうリスクを高める可能性があると言われています。
また、アルコールなどは犬の皮膚にとって刺激が強すぎる場合もあります。
安全で確実な方法とは言えませんので、試さないようにしましょう。
マダニを潰すと感染リスク増
取るときも、取った後も、マダニを潰すのは絶対に避けてください。
これは非常に重要な注意点です。
マダニの体内には、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)ウイルスやライム病ボレリアなど、犬だけでなく人間にも感染する可能性のある恐ろしい病原体を持っていることがあります。
もしマダニを潰してしまうと、その体液が周囲に飛び散ったり、犬の傷口や、処置している人の皮膚(小さな傷などがあれば)から病原体が侵入したりする危険性があるのです。



潰してしまえば安心
どころか、感染リスクを格段に高めてしまう行為だと覚えておいてくださいね。
マダニ除去後の消毒と観察ポイント


さて、正しい方法でマダニを無事に取り除くことができたら、ひとまずホッとしますよね。
お疲れ様でした。
でも、ここで油断は禁物なんです。
マダニを取り除いた後のケアと、その後の注意深い観察が、愛犬の健康を守るためにはとても大切になります。
ここからは、除去後の必須ケアと観察のポイントについて、詳しく見ていきましょう。
消毒のコツとおすすめ薬剤
マダニが食いついていた箇所は、目には見えなくても小さな傷になっている可能性があります。
そこから細菌などが感染するのを防ぐために、必ず消毒を行いましょう。
消毒には、犬にも使える刺激の少ない消毒液を使うのがおすすめです。
動物病院でもよく使われるポビドンヨード系の消毒液(茶色い液体です)などが比較的安全とされています。
人間用のアルコール消毒液は、犬にとっては刺激が強すぎることがあるので、避けた方が無難でしょう。
消毒する際は、コットンや清潔なガーゼに消毒液を含ませて、優しくポンポンと軽く押さえるように拭いてあげてください。
ゴシゴシこするのは、皮膚への刺激になるのでやめましょうね。
取ったマダニの安全な処分法
取り除いたマダニは、そのままゴミ箱にポイっと捨ててはいけません。
まだ生きている可能性がありますし、前述の通り、潰すのは絶対にNGです。
安全に処分するために、以下のいずれかの方法を実践してください。
- 粘着テープで封じ込める:
セロハンテープやガムテープなどの粘着面にマダニを貼り付け、テープを折りたたんで完全に封じ込めます。 - アルコールに浸ける:
小さな容器に消毒用アルコールなどを入れ、その中にマダニを完全に沈めます。 - ビニール袋で密閉する:
マダニを小さなビニール袋に入れ、口をしっかりと縛って密閉します。
これらの方法で処理した後、他のゴミと一緒に捨てても大丈夫です。
もし、取り除いたマダニが病気を持っていないか心配な場合や、種類を特定したい場合は、潰さずに密閉容器などに入れて動物病院へ持参し、相談するのも良い方法ですよ。
皮膚の赤みと体調を2週間観察
マダニを取り除いた後、最も注意が必要なのは、マダニが媒介する可能性のある感染症です。
これらの病気には潜伏期間があるため、除去後すぐに症状が出るとは限りません。
そのため、最低でも2週間、できれば1ヶ月程度は、愛犬の様子を注意深く観察することが非常に重要になります。
具体的には、以下の点をチェックしましょう。
- 皮膚の状態:
マダニがいた箇所に、異常な赤み、腫れ、熱っぽさ、化膿、しこりなどが出ていないか。 - 全身の体調:
元気がない、食欲がない、発熱している(体を触って熱っぽい、呼吸が荒いなど)、嘔吐や下痢、関節を痛がるような歩き方、貧血(歯茎などが白っぽい)、黄疸(白目や歯茎が黄色っぽい)などの症状がないか。
毎日、体を撫でながら皮膚の状態を確認したり、普段の元気さや食欲、排泄物の状態などを気にかけてあげてくださいね。



いつもと何か違うな
と感じたら、それが大切なサインかもしれません。
受診すべき症状と動物病院の目安
もし、上記の観察期間中に、皮膚の異常(赤みや腫れがひどくなる、化膿するなど)や、体調の変化(元気消失、食欲不振、発熱など)が見られた場合は、様子を見ずに、できるだけ早く動物病院を受診してください。
マダニ媒介感染症は、早期に発見し、適切な治療を開始することが何よりも大切です。
中には重篤化して命に関わる病気もありますから、決して自己判断はしないでくださいね。
また、マダニ除去時に口器が皮膚に残ってしまった疑いがあり、数日経っても取れずに赤みや腫れが悪化する場合や、犬自身が気にして舐め続けてしまうような場合も、動物病院で診てもらうのが安心です。



特に症状はないけど、やっぱり心配…
という場合も、遠慮なく獣医師さんに相談することをおすすめします。
飼い主さんの不安を取り除くことも、大切なケアの一つですからね。
マダニ感染症リスクと日常予防


マダニを安全に取り除く方法を知っておくことは、もちろん非常に大切です。
でも、それと同じくらい、いや、もしかしたらそれ以上に大切なのが、「そもそもマダニを愛犬に付けない」「万が一付いてしまっても、深刻な事態を防ぐ」ための日頃からの予防なんですね。
マダニは、ただ血を吸うだけでなく、恐ろしい感染症を運んでくる可能性があるからです。
ここでは、そのリスクと、今日からできる予防策についてお話ししましょう。
犬に多いバベシア症などの概要



マダニって、そんなに怖いの?
と思われる方もいるかもしれません。
残念ながら、答えは



はい
です。
マダニは様々な病原体を媒介することが知られており、中には犬にとって命に関わるような重篤な感染症も含まれています。
代表的なものとしては、以下のような病気が挙げられます。
- バベシア症:
赤血球に寄生する原虫によって引き起こされ、貧血、発熱、食欲不振、黄疸などの症状が出ます。重症化すると命を落とすこともあります。 - ライム病:
細菌の一種によって引き起こされ、発熱、元気消失、食欲不振、関節炎(足を引きずるなど)といった症状が見られます。慢性化することもあります。 - 日本紅斑熱・SFTS(重症熱性血小板減少症候群):
これらはリケッチアやウイルスによって引き起こされ、発熱、元気消失、食欲不振、嘔吐、下痢、血小板減少などの症状が出ます。特にSFTSは致死率が高いことで知られ、人にも感染する人獣共通感染症です。 - エールリヒア症:
細菌の一種によって引き起こされ、発熱、元気消失、食欲不振、貧血、出血傾向などの症状が見られます。
これらの病気は、マダニに吸血されることで感染するリスクがあります。
もちろん、すべてのマダニが病原体を持っているわけではありませんが、どのマダニが危険かを見分けることはできません。
だからこそ、日頃からの予防が本当に重要になってくるわけですね。
予防薬のタイプと選び方
マダニから愛犬を守るための最も効果的な方法の一つが、定期的な「マダニ予防薬(駆除薬)」の使用です。
動物病院で処方されるこれらの薬は、マダニが吸血するのを防いだり、吸血しても短時間で駆除したりする効果が期待できます。
主なタイプとしては、以下のようなものがあります。
タイプ | 投与方法 | 効果持続期間(目安) | 特徴 |
---|---|---|---|
スポットタイプ | 首筋などの皮膚に液体を滴下 | 約1ヶ月 | 手軽に投与できる。ノミなど他の寄生虫にも効果がある製品が多い。 |
経口タイプ(おやつタイプ) | おやつ感覚で食べさせる錠剤 | 約1ヶ月または3ヶ月 | 投与が簡単で、シャンプーの影響を受けにくい。ノミなど他の寄生虫にも効果がある製品が多い。 |
首輪タイプ | 薬剤が練り込まれた首輪を装着 | 数ヶ月 | 長期間効果が持続する。水濡れに注意が必要な場合がある。 |
どのタイプの予防薬が愛犬に合っているかは、その子のライフスタイル(散歩コース、アウトドア活動の頻度など)、体質(皮膚が弱い、アレルギーがあるなど)、そして飼い主さんの使いやすさによって異なります。
頻繁にシャンプーをする子なら経口タイプ、投与の手間を減らしたいなら効果持続期間の長いタイプ、といった具合です。
ただし、ここで一つ注意点があります。
これらの予防薬は、必ず動物病院で獣医師さんと相談の上、処方してもらうようにしてください。
インターネットなどで安価に販売されている海外製の薬や、市販の類似品の中には、効果が不確かだったり、副作用のリスクが高かったりするものも存在します。
また、薬の種類によっては特定の犬種に使えなかったり、他の薬との飲み合わせに注意が必要だったりする場合もあります。
愛犬の安全のためにも、自己判断はせず、必ず専門家である獣医師さんの指示に従いましょう。
用法用量を守って、マダニの活動が活発になる春から秋(地域によっては通年)にかけて、忘れずに投与を続けることが大切ですよ。
散歩後にできる簡単チェック
マダニ予防薬を使っていても、「これで100%大丈夫!」とは残念ながら言い切れません。
薬の効果が切れるタイミングだったり、たまたま薬が効きにくいマダニだったりする可能性もゼロではないからです。
そこで、予防薬と併せてぜひ習慣にしていただきたいのが、「散歩後のマダニチェック」です。
これは、特別な道具もいらず、今日からすぐに始められる簡単な予防策ですよ。
やり方はシンプルです。
散歩から帰ったら、愛犬の全身をくまなく触って、マダニが付いていないか確認するだけ。
特にマダニが好みやすい場所は、念入りにチェックしましょう。
- 耳(耳の中、耳の後ろ、耳の付け根)
- 目の周り、口周り
- 首周り(特に毛の密集している部分)
- 脇の下
- 内股
- 足の指の間
- お尻周り(肛門の周り、しっぽの付け根)
これらの場所は、皮膚が薄くて柔らかかったり、犬自身が舐めたり掻いたりしにくい場所なので、マダニにとって居心地が良いんですね。
チェックする際は、ただ撫でるだけでなく、指先で毛をかき分けて、皮膚の表面までしっかりと見てあげてください。
特に毛の長い子や毛量の多い子は、見逃しやすいので注意が必要です。
明るい場所で行うと、小さなマダニも見つけやすくなりますよ。
最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば数分で終わります。
愛犬とのスキンシップの時間にもなりますし、「今日も異常なし!」と確認できれば、飼い主さんの安心にも繋がりますよね。
ぜひ、毎日の習慣に取り入れてみてください。
【FAQ】犬のマダニ除去でよくある質問


ここまで、犬のマダニの安全な取り方から、危険な方法、除去後のケア、そして予防策についてお話ししてきました。
それでも、



こういう場合はどうすればいいの?



まだちょっと不安だな…
と感じる点もあるかもしれませんね。
ここでは、皆さんが疑問に思いやすい点について、Q&A形式で具体的にお答えしていきたいと思います。
マダニ除去器具はどこで買える?
マダニを安全に取り除くための専用器具(ティックリムーバー、ティックツイーザーなど)は、いざという時のために備えておくと安心ですよね。
これらは、以下のような場所で購入できます。
- ペットショップ
- 動物病院
- ホームセンターのペット用品コーナー
- オンラインストア(Amazon、楽天市場など)
「マダニ取り」「ティックリムーバー」「ティックツイーザー」といったキーワードで探すと見つけやすいでしょう。
価格は形状やメーカーによって様々ですが、数百円から千円程度で購入できるものが多いようです。
色々なタイプがあるので、使いやすそうなものを選んでみてください。
口器が残った場合の対処は?



マダニを取ったけど、なんだか黒い点が残っている気がする…
これは、マダニの口器(口の部分)が皮膚の中に残ってしまった状態かもしれません。
もし口器が残ってしまった疑いがある場合は、まず慌てないでください。
そして、絶対に無理にピンセットなどで掘り出そうとしないでくださいね。
かえって皮膚を傷つけ、感染のリスクを高めてしまいます。
まずは、その部分を犬用の刺激の少ない消毒液で優しく消毒しましょう。
多くの場合、残った口器は体の異物反応によって、数日から数週間で自然に皮膚の外に排出されると言われています。
ただし、数日経っても取れる気配がなく、その部分の赤みや腫れがひどくなったり、化膿してきたり、愛犬が気にして頻繁に舐めたり掻いたりするような場合は、動物病院を受診してください。
獣医師さんが適切な処置をしてくれます。
再度マダニが付かないようにするには?
一度マダニが付いてしまうと、



もう二度と付いてほしくない!
と思いますよね。
完全に防ぐのは難しいかもしれませんが、リスクを減らすためにできることはいくつかあります。
最も重要なのは、やはり「定期的なマダニ予防薬の使用」です。
動物病院で処方された薬を、指示通りに継続して投与しましょう。
それに加えて、以下の対策も有効です。
- 散歩コースを選ぶ:
マダニは草むらや藪に多く潜んでいます。できるだけそういった場所には近づかないようにし、整備された道を歩くように心がけましょう。 - 散歩後のチェックを習慣に:
前述の通り、散歩から帰ったら必ず全身をチェックし、早期発見・早期除去に努めましょう。 - 定期的なブラッシング:
ブラッシングは毛のもつれを防ぐだけでなく、皮膚の近くにいるマダニを発見するきっかけにもなります。 - 庭の手入れ:
もしお庭がある場合は、雑草を定期的に刈り取り、マダニが潜みにくい環境を保つことも大切です。
これらの対策を組み合わせることで、マダニが付くリスクを少しでも減らすことができるでしょう。
除去後いつまで様子を見れば安心?
マダニを取り除いた後、いつまで愛犬の様子を注意して見ていれば良いのか、気になりますよね。
目安としては、最低でも「2週間」、できれば「1ヶ月程度」は、皮膚の状態と全身の体調変化に注意を払ってあげてください。
なぜなら、マダニが媒介する可能性のある感染症には、それぞれ潜伏期間があるからです。
すぐに症状が出なくても、数週間経ってから発症することもあります。
特に、元気がない、食欲がない、発熱、歩き方がおかしい、などの体調変化が見られた場合は、すぐに動物病院を受診することが重要です。
もちろん、1ヶ月経てば絶対に安心というわけではありませんが、一つの目安として覚えておくと良いでしょう。
自分で取るのと病院に行く判断基準は?



マダニを見つけたけど、自分で取るべきか、動物病院に連れて行くべきか迷う…
これは多くの方が悩むポイントだと思います。
判断の目安としては、以下のように考えてみてください。
【自分で取っても良いかもしれない場合】
- マダニ除去専用の器具を持っている
- 正しい手順を理解しており、落ち着いて処置できる自信がある
- マダニが比較的小さく、数が少ない(1~2匹程度)
- 愛犬が協力的で、処置中にじっとしていられる
【動物病院に行くことを強く推奨する場合】
- 専用の器具がない
- 自分で取るのが怖い、自信がない
- マダニがパンパンに血を吸って大きい、または多数付いている
- 愛犬が嫌がって暴れる、または処置が難しい場所に付いている
- マダニの口器が残ってしまった疑いがある
- 除去後に皮膚の異常や体調の変化が見られる
結論から言うと、少しでも不安がある場合や、自分で安全に取り除く自信がない場合は、迷わず動物病院を受診するのが最も安全で確実な方法です。
獣医師さんはマダニ除去のプロですから、手早く安全に処置してくれますし、除去後のケアや感染症のリスクについても的確なアドバイスをもらえます。
費用はかかりますが、愛犬の健康と安全には代えられませんからね。
まとめ:愛犬のマダニ、安全な取り方と予防でしっかり守ろう


今回は、愛犬のマダニ対策に悩む方に向けて、
- 安全なマダニの取り方(3ステップ)
- やってはいけない危険な取り方
- マダニ除去後のケアと観察ポイント
- マダニ感染症のリスクと予防法
上記について、私自身の経験も交えながらお話してきました。
愛犬のマダニを安全に取り除く一番大切なポイントは、専用器具でマダニの口元を掴み、垂直にゆっくり引き抜くことなんですよ。
絶対に潰さず、口器を残さないことが、感染リスクを最小限にするために何より重要だと、私は考えています。
この正しい知識があれば、万が一マダニを見つけても、もう慌てる必要はありませんよ。
落ち着いて、自信を持って愛犬を守ってあげられるはずです。
マダニ除去後のケアと観察、そして何より日頃からの予防も忘れずに行ってくださいね。
もし少しでも不安な点があれば、決して自己判断せず、遠慮なく動物病院に相談してみてください。
一緒に、愛犬との安心で健やかな毎日を守っていきましょう。