農家の土用土いじり完全ガイド|間日カレンダーと作業OK/NGリスト

当ページのリンクには広告が含まれています。
農家の土用土いじり完全ガイド
あかねちゃん

苗の定植適期なのに、土用に入ってしまった――。

はちみちゃん

長雨で作業が遅れているのに、禁忌が気になって畑に入れない――。

天候も作物の生育も待ってはくれません。そんな板挟みに、胃が痛くなる思いをしている農家さんも多いのではないでしょうか。

しかし安心してください。土用期間中でも間日を使えば堂々と作業できますし、お清めをすれば間日以外でも気持ちよく畑に立てます。

この記事では、家庭菜園歴10年以上の私が実践している対策を交えながら、以下の内容を解説します。

  • 2026年の土用期間と間日の具体的スケジュール
  • 土用中でもOKな「表面管理」と避けるべき「深耕」の境界線
  • 迷信に振り回されない、現代農業に合った土用の捉え方

この知恵を味方にして、不安なく今年も豊かな実りを手にしましょう。


目次

土用期間中でも作業OK!「間日」の仕組みと活用法

土用期間中でも作業OK!「間日」の仕組みと活用法

土用対策で最初に押さえたいのが間日です。

土用期間中は土の神様「土公神」が地中に宿るとされますが、間日だけは神様が天上へ行き、地上を留守にすると伝えられています。つまり、間日は公式の作業解禁日です。

間日は季節ごとの十二支で決まり、期間中に数日巡ってきます。

スクロールできます
季節間日の十二支
春土用巳・午・酉の日
夏土用卯・辰・申の日
秋土用未・酉・亥の日
冬土用寅・卯・巳の日

現実的な対策として、その年の間日をカレンダーで事前に確認し、耕うん・定植・支柱立てなど土を深く動かす作業をこの日に集中させましょう。

はちみちゃん

昔から作業して良いとされている日だから大丈夫!

と確信できるだけで、精神的な負担はぐっと軽くなります。

週末しか作業できない兼業農家の方も、土日が間日に当たっていないかチェックしてみてください。


間日以外でも安心!「お清め」の手順と作法

間日以外でも安心!「お清め」の手順と作法

天候やスケジュールの都合で、どうしても間日以外に作業しなければならないこともあるでしょう。そんな時は「お清め」で神様への敬意を示し、自分自身の不安を和らげられます。

お清めの手順

  1. 塩と酒を用意する ── 普通の粗塩と日本酒でOK
  2. 四隅を清める ── 作業する畑の四隅に、塩と酒を少量ずつ撒く
  3. 感謝と断りを入れる ── 「お休み中のところ失礼します。どうしても必要な作業がございます。いつもお守りいただきありがとうございます」と心の中で手を合わせる

お清めの本質は、「やるべきことはやった」という安心感を得ること。不安を抱えたまま作業すると集中力が散漫になり、怪我や事故のリスクが高まります。

もん吉

安全に作業を進めるための心のスイッチとして、ぜひ取り入れてみてください。


やっていいこと・ダメなこと:土用作業のOK/NGライン

やっていいこと・ダメなこと:土用作業のOK/NGライン

土用の禁忌で重要なのは「土を犯す(深く動かす)こと」がNGという点です。裏を返せば、土を深く掘り返さない作業はセーフ というのが一般的な解釈です。

【NG】避けるべき作業(間日に回そう)

スクロールできます
作業理由
耕うん・代かきトラクターや管理機で土を深く掘り起こす
定植・種まき穴を掘って苗を植える・播種で土を動かす
支柱立て・パイプ打ち込み地面に深く杭を突き刺す
井戸掘り・排水工事大規模な土木作業

【OK】土用中でもできる作業

スクロールできます
作業ポイント
草刈り・除草草刈り機や鎌で地表を刈るだけならOK。クワで根こそぎ掘るのはグレー
収穫地上部の野菜は問題なし。根菜の大量収穫は間日が安心
水やり・誘引・整枝土に直接触れない管理作業は毎日OK
農機具のメンテナンス畑に出なくてもできる生産的な作業

ビニールハウス・プランターはどうなる?

  • ビニールハウス
    屋根で外界と区切られた空間なので、土公神の影響は及ばないとする説が主流
  • プランター・ポット
    大地と切り離された土なので対象外とする考え方が一般的

プロの現場では、ハウス内や育苗ポットでの作業は土用中も通常通り進めるケースがほとんどです。


【2026年版】土用期間と間日カレンダー

【2026年版】土用期間と間日カレンダー

作付け計画に役立つよう、2026年の土用期間と間日を一覧にまとめました。手帳に書き写してお使いください。

季節  土用期間間日(作業OK)
春土用4/17(金)~5/4(月)4/20(月)、4/21(火)、4/24(金)、5/2(土)、5/3(日)
夏土用7/19(日)~8/6(木)7/21(火)、7/22(水)、7/26(日)、8/2(日)、8/3(月)
秋土用10/20(火)~11/6(金)10/22(木)、10/24(土)、10/26(月)、11/3(火)、11/5(木)
冬土用1/17(土)~2/3(火)※終了1/20(火)、1/21(水)、1/24(土)、2/1(日)、2/2(月)

※日付は年によって変動するため、毎年の確認をおすすめします。

注目ポイント: 春土用はGWと重なりますが、5/2(土)・5/3(日)が間日です。兼業農家の方にとって絶好の作業日になるでしょう。


間日を活かすスケジュールの立て方

土用期間中の作業計画で最も大切なのは「逆算」です。

タイミングやること
土用入りの1週間前耕うん・畝立てなど主要な土動かし作業を完了させる
土用期間中の間日作業が遅れた場合のリカバリー日・定植日として確保
土用明け(立夏など)本格的な管理作業を再開

間日は「メインの作業日」ではなく「セーフティネット(予備日)」として位置づけるのがコツ。

もん吉

こうすれば精神的にも余裕が生まれます。

間日が雨で潰れたら?

あかねちゃん

間日に作業しようと思っていたのに大雨!

――農業では日常茶飯事ですよね。

そんな時は、土用明けまで待つという選択肢も視野に入れましょう。

春土用なら5月5日の立夏で明けます。

苗が多少老化するリスクと、ぬかるんだ畑で土を練ってしまうリスクを天秤にかけたとき、待つほうが正解になることは少なくありません。

間日は、作業していい日であって、必ず作業すべき日ではないのです。


迷信の裏にある「農家への優しさ」

そもそもなぜ、土用にこれほど厳しく土いじりが禁じられてきたのでしょうか。

先人の知恵としての土用

土用は立春・立夏・立秋・立冬の直前、つまり季節の変わり目の真っ只中に設定されています。

気温や湿度が大きく変動するこの時期は、自律神経が乱れやすく体調を崩しがち。医療が未発達だった時代、体調不良は命に関わりました。

「土公神の祟り」という強い言葉の裏には、働き者の農家に強制的に休息を取らせる意図があったと考えられています。

もん吉

土用の禁忌は呪いではなく、体を大切にしてほしいという先人からのメッセージなのです。

現代農業から見ても合理的

  • 土壌環境の保護
    天候が不安定な時期に無理にトラクターを入れると、土が練られて排水性が悪化し、微生物バランスが崩れるリスクがある
  • 判断ミスの防止
    体調や気候が不安定だと判断力も鈍る。大型農機具の作業や経営判断を避けることで、事故や失敗を防げる

土用期間のおすすめの過ごし方

もん吉

畑に出られないではなく、堂々と休めるとポジティブに捉え直してみませんか?

  • 農機具の手入れ
    オイル交換、刃物の研磨など後回しにしがちなメンテナンス
  • 資材の整理・発注
    倉庫の片付け、次シーズンの種・肥料の在庫確認
  • 体のケア
    温泉や整体で蓄積した疲労を抜く
  • 情報収集
    栽培技術の勉強、農業日誌の振り返りと経営計画の見直し

土用を、次の飛躍のための準備期間と捉えれば、罪悪感なく有意義に過ごせるはずです。


よくある質問

兼業農家で週末しか作業できません。間日でなければどうすれば?

お清めをしてから作業しましょう。

塩と酒で四隅を清め、「週末しか時間が取れず申し訳ありません」と心の中で断りを入れれば大丈夫です。

やむを得ない事情がある場合、神様もきっと許してくださるはず。

無理に平日作業して体調を崩すほうが本末転倒です。

草刈り機での除草は「土いじり」に含まれる?

基本的にはセーフです。

地表の草を「刈るだけ」であれば土を動かす行為には当たりません。

ただし、クワで根ごと掘り起こしたり、耕うん機で草ごとすき込んだりするのは「土動かし」になるため、間日か土用明けに行いましょう。

近所の目が気になって土用中の作業がしにくいのですが…

地域によっては禁忌を重んじるコミュニティもあります。

人目に付きにくい早朝・夕方に作業するか、外から見えにくいハウス内作業や倉庫での出荷調整をこの期間に充てるのが賢明です。

「土用なので農機具の整備をしています」とアピールしておくのも、円滑な人間関係を保つ知恵のひとつです。

うっかり土用中にガッツリ耕してしまいました…

過度に怯える必要はありません。

気づいた時点で畑に行き、塩と酒を撒いて「知らずに作業してしまい申し訳ありませんでした」と謝罪すれば十分です。

一番良くないのは「祟りがあるかも」と不安を引きずり、メンタルを弱らせてしまうこと。

「謝ったからもう大丈夫」と気持ちを切り替えることが最大の厄除けです。

新規就農者ですが、地域の慣習にはどこまで従うべき?

「郷に入っては郷に従う」姿勢を見せつつ、実利は守るのがベストです。

「土用なので大きな作業は控えています」というポーズを見せながら、間日を活用したり目立たない作業を進めたりして折り合いをつけましょう。

地域の慣習を尊重する姿勢が、困った時に助けてもらえる信頼関係につながります。


まとめ:間日とお清めを味方にすれば、土用は怖くない

間日とお清めを味方にすれば、土用は怖くない

土用の土いじりは、間日とお清めを活用すれば過度に恐れる必要はありません

この記事のポイントを振り返ります。
  • 間日を事前にカレンダーに書き込み、土を深く動かす作業を集中させる
  • 間日以外にやむを得ず作業する場合は、お清めで心を整えてから
  • 表面管理(草刈り・収穫・水やり)はOK、深耕・定植は間日か土用明けに
  • 土用の禁忌の本質は「季節の変わり目に無理をするな」という先人の優しさ
  • 土用期間は農機具の整備や体のケアなど、準備期間として活用する

伝統への敬意を忘れず、ご自身の体調も労わりながら、農家としての現実的な判断を大切にしてください。

ぜひ手帳に間日を書き込んで、無理のないスケジュールで今年の作付けに備えましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次