【アシナガバチはなつく?】毎日来る本当の理由3つと正しい接し方

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アシナガバチはなつくのか?

毎日同じ時間にやってくるアシナガバチを見て、

はちみちゃん

私の顔を覚えて、なついてくれているのかな?

あかねちゃん

でも、巣を作られたり、刺されたりしたら怖いな…

このように、愛着と不安がないまぜになった気持ちを抱えているかもしれませんね。

実は、ハチが特定の人や場所に執着するのには、生存本能に基づいた明確な理由と、おどろくべき学習能力が関係しています。

彼らの行動原理を正しく理解することで、危険なサインを見極め、過度に恐れることなく適切な距離感でつきあえるようになるでしょう。

この記事では、毎日来るハチの対応に悩む方にむけて、
  • アシナガバチの「なつき」と「学習」の真実
  • 毎日やってくる具体的な3つの理由
  • 安全に共存するための正しい接し方と注意点

上記について、家庭菜園でハチと共存しながら害虫対策をしてきた私の経験を交えながら解説しています。

もん吉

正しい知識は、あなたと家族の安全を守るためのお守りになります。

穏やかな日常を取り戻すために、ぜひ参考にしてください。

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目次

アシナガバチはなつく?記憶力と学習能力の真実

アシナガバチはなつく?記憶力と学習能力の真実

毎日同じ時間に、同じ場所へやってくるアシナガバチ。

こちらを攻撃する様子もなく、近くをブンブンと飛び回る姿を見ていると、

はちみちゃん

もしかして、私になついているのかな?

と愛着が湧いてくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私も家庭菜園をしていると、野菜の葉についたアオムシを熱心にさがしているアシナガバチによく遭遇します。
彼らが黙々と働く姿は、見ていてあきないものですよね。

結論から言うと、アシナガバチは感情的になつくことはありませんが、安全な相手や場所を学習する能力は持っています。

ここでは、ついつい期待してしまうなつくという現象の正体と、驚くべきハチの能力について、私の経験もまじえながらわかりやすく解説します。

感情的な「なつき」ではなく「学習」する習性

まず、私たちが期待するなつくと、ハチが見せる行動の違いについて整理しておきましょう。

アシナガバチが特定の人に近づいたり、攻撃しなかったりするのは、好意をもっているからではなく、生存本能にもとづく学習の結果であると考えられています。

私は愛犬の柴犬と暮らしていますが、犬が名前を呼んで尻尾をふってよってくるのは、群れをつくる動物特有の感情的なむすびつきです。

一方、昆虫であるアシナガバチには、哺乳類のような複雑な感情をつかさどる脳の機能はそなわっていないとされています。

もん吉

では、なぜなついているように見えるのでしょうか?

それは、ハチが以下のような条件を学習しているからです。

  • 場所の記憶
    「この場所にはおいしいエサがたくさんある」とおぼえている。
  • 安全の確認
    「この人間は、自分たちに危害を加えない存在だ」と認識している。

つまり、彼らにとって私たちは大好きな友達ではなく、利用価値のある安全な環境の一部として認識されている可能性がたかいのです。

少しドライに聞こえるかもしれませんが、自然界で生き残るための賢い戦略といえるでしょう。

人の顔を覚える?最新研究が示す個体識別能力

あかねちゃん

でも、私の方をじっと見ている気がする…

そう感じたことがある方は、あながち気のせいではないかもしれません。

実は、近年の研究によって、アシナガバチには仲間の顔を見分ける個体識別能力があることが示唆されています。

本来は巣の中で仲間同士を認識するための能力ですが、これが人間に対しても応用されているのではないか、という見方があるのです。

具体的には、以下のような情報を記憶している可能性があります。

  • 人間の顔の特徴
  • よく着ている服の色や柄
  • その人の動きのパターン

もし、あなたが庭にでるたびにハチが寄ってくるなら、それはあなたの顔や姿を危害をくわえない安全な対象として記憶しているからかもしれません。

しかし、これはあくまで今のところは安全というリストに分類されているだけです。

もし急に大きな動作をしたり、誤って巣に近づきすぎたりすれば、その認識は一瞬で排除すべき敵へと切り替わります。

顔を覚えているから絶対に刺さないというわけではない点には、十分な注意が必要です。

巣作りの前兆?アシナガバチが毎日来る3つの理由

アシナガバチが毎日来る3つの理由

なついているわけではないとしたら、なぜ彼らは毎日判で押したようにやってくるのでしょうか?

実は、アシナガバチが特定の場所に執着して通ってくるのには、彼らなりの明確な目的があります。

私の観察経験からいうと、その理由は大きく分けて以下の3つのパターンのいずれかにあてはまることが多いです。

現状がどのパターンなのかを見極めることが、今後の対策を決める第一歩になります。

理由1:軒下などを物色する「巣作りの偵察」

もし時期が春先(4月〜5月頃)で、ハチが建物の壁や軒下、エアコンの室外機周りなどをゆっくりとホバリングしながら飛んでいるなら、要注意です。

これは、女王蜂が巣を作るのに適した物件を探している偵察行動である可能性が高いからです。

アシナガバチは、雨風がしのげて直射日光が当たらない場所をこのみます。

もん吉

人間の家は彼らにとって優良物件であることが多いのです。

この段階で見逃すと、数日後には小さな巣ができていることも珍しくありません。

ホバリングするアシナガバチ

毎日壁の周りをウロウロしているなと思ったら、巣作りの前兆を疑って、早めに対策をとる必要があります。

理由2:庭の害虫を捕食する「餌場としての利用」

2つ目の理由は、あなたの庭が彼らにとって魅力的なレストランになっているケースです。

冒頭でも触れましたが、私は無農薬で家庭菜園を楽しんでいます。

野菜を育てていると、どうしてもアオムシやケムシがつきますが、アシナガバチはこれらを捕まえて肉団子にし、巣の幼虫へ運ぶ習性があります。

もしハチが庭木や草花の周りを飛び回り、葉の裏などをのぞきこんでいるようなら、それは狩りをしている最中です。

この場合、彼らは子育てのためのエサ集めに必死で、人間を襲うつもりはほとんどありません。

むしろ、大事な野菜や草花を害虫からまもってくれる益虫として働いてくれているといえます。

益虫として働いてくれているアシナガバチ

理由3:近くの巣へ行き来する「通勤ルート」

3つ目は、単純に巣とエサ場を行き来する通勤ルート上にあなたの家があるケースです。

この場合、ハチは特定の場所にとどまることなく、スーッと一直線に通りすぎていくことが多いでしょう。

近くに巣がある可能性はたかいですが、敷地内に巣がないのであれば、通りすがりの彼らを過度に怖がる必要はありません。

ただし、洗濯物を干しているベランダなどがルートになっている場合は、知らずに接触してしまうリスクがあるため注意が必要です。

「なついた」と誤解して餌付けをするのは厳禁

「なついた」と誤解して餌付けをするのは厳禁

毎日来るハチを見ていると、情が移ってしまうこともあるかもしれません。

特に、一人暮らしの方や動物好きな方なら、

はちみちゃん

お腹が空いているのかな?

と砂糖水などをあげたくなる気持ちも分かります。

しかし、アシナガバチへの餌付けは、あなた自身と家族、そして近隣の方々を危険にさらす行為ですので、絶対にやめてください。

その理由は、単に刺されるからというだけではありません。

スズメバチを誘引してしまう二次被害のリスク

餌付けで最も怖いのが、スズメバチなどのより強力で攻撃的なハチを呼び寄せてしまうリスクです。

もん吉

甘い砂糖水やジュースの匂いは、アシナガバチだけでなく、他の昆虫にとっても魅力的です。

もし、あなたの家の庭があまいエサがある場所として認識されてしまうと、アシナガバチを捕食対象とするヒメスズメバチや、凶暴なキイロスズメバチなどがあつまってくる原因になります。

可愛いハチのためにと思ってしたことが、結果的に凶悪なハチを招きよせ、家族やペットを危険な目にあわせてしまっては元も子もありません。

愛犬と暮らす私としても、庭の安全は何より優先すべき事項です。

「馴化の錯覚」が招く不意の刺傷事故

もう一つのリスクは、人間側の油断です。

餌付けをすると、ハチはこの人はエサをくれると学習し、警戒心を解いて近づいてくるようになります。

これを人間はなついたと解釈しがちですが、これは専門的には馴化や条件付けと呼ばれる状態に過ぎません。

ハチの防衛本能が消えたわけではないのです。

【アシナガバチの攻撃本能を刺激する行動】
  • 整髪料や柔軟剤の香りが変わったとき
  • 黒っぽい服を着ていたとき
  • 急に手を動かしてしまったとき

こうしたふとしたきっかけで、ハチのスイッチがエサをくれる対象から敵へと切り替わることがあります。

なついているから大丈夫という油断こそが、不意の刺傷事故をまねく最大の要因なのです。

毎日来るハチへの安全な対処法と共存の境界線

毎日来るハチへの安全な対処法と共存の境界線

では、毎日来るアシナガバチに対して、具体的にどう接すれば良いのでしょうか?

基本スタンスは刺激せず、生活圏を脅かす場合のみ対策するです。

私が実践している具体的なルールをご紹介します。

刺激せず見守るべき「観察のルール」

もし、ハチが庭の害虫をとっているだけで、巣をつくっている様子がないなら、そっと見守るのが一番です。

その際、以下の点に注意してください。

  • 手で払わない
    ハチは横の動きに敏感です。手で払う動作は攻撃とみなされます。
  • 急に動かない
    近づいてきても、驚いて走ったりせず、ゆっくりと後ずさりして距離をとります。
  • 強い香りを避ける
    ヘアスプレーや香水などの甘い香りはハチを刺激することがあります。

巣を作らせないための効果的な「忌避対策」

偵察に来ているハチに対しては、ここは巣作りに適さないよと教えてあげる必要があります。

もん吉

私が家庭菜園や家の周りで使っているのは、以下のようなアイテムです。

  • ハチ用忌避スプレー
    軒下や室外機など、巣を作られそうな場所にあらかじめスプレーしておきます。ハチが嫌がる成分が入っており、寄りつかなくなります。
  • 木酢液
    炭を焼くときの煙のにおいがする液体です。ハチは本能的に火事のにおいを嫌うため、薄めてまいておくと効果的です。ペットがいるご家庭でも比較的安心してつかえます。

これらを3月〜5月の巣作りシーズンに定期的に使用することで、無用な殺生をせずにハチを遠ざけることができます。

益虫として共存するか駆除するかの「判断基準」

最後に、共存か駆除かの判断ラインです。

もん吉

私は以下のように線引きをしています。

スクロールできます
判断状況対応
共存人があまり通らない庭木や、高い場所にある場合益虫として見守る。
近づかないようにする。
対策・駆除玄関、洗濯干し場、室外機など、生活動線上にある場合巣が小さいうちに駆除、または専門業者に依頼。
忌避剤で予防する。

アシナガバチは益虫ですが、生活に支障がでる場所に巣をつくられた場合は、家族の安全を優先して心を鬼にする必要があります。

特に小さなお子さんやペットがいるご家庭では、リスクのある場所での共存はおすすめしません。

【FAQ】アシナガバチの習性に関するよくある質問

アシナガバチの習性に関するよくある質問

最後に、アシナガバチについてよくある疑問にお答えします。

毎日来るハチを安全に追い払う方法は?

殺虫剤を直接かけるのではなく、ハチがいないタイミングで忌避スプレーや木酢液を、よく来る場所に散布してください。

ここは居心地が悪いと学習させることで、自然と来なくなるのを待つのが最も安全です。

目の前にいるハチを追い払いたい場合は、殺虫剤を使わずに、窓をあけて自然にでていくのを待つか、燻煙剤などを使って驚かせずに退出をそくします。

巣が見当たらないのに集まってくる原因は?

主な原因はエサか水場、あるいは甘いにおい(ジュースの空き缶や柔軟剤)です。

特に夏場は、庭の水まき後の水たまりに水を飲みに来ることがあります。

また、庭木に害虫が発生していないかチェックしてみてください。エサがなくなれば、ハチも来なくなります。

洗濯物にハチが紛れ込まないための予防策は?

柔軟剤の甘い香りに誘引されるケースがおおいです。

香りの少ない柔軟剤に変えるか、ハチがおおい時期は部屋干しにするのが確実です。

外干しする場合は、防虫ネットを使用するか、取り込む際によくふって、ハチがついていないか目視で確認することを習慣にしましょう。

まとめ:アシナガバチとは適切な距離感で、安全な共存を目指そう

アシナガバチとは適切な距離感で、安全な共存を目指そう
今回は、アシナガバチが毎日来る理由や、なつくのかどうかが気になっている方に向けて、
  • アシナガバチの学習能力となつきの真実
  • 毎日やってくる具体的な3つの理由
  • 餌付けのリスクと安全な共存のルール

上記について、家庭菜園でハチと共存している筆者の経験を交えながらお話ししてきました。

アシナガバチは感情でなつくことはありませんが、場所や人を学習する高い知能を持った益虫です。

だからこそ、餌付けのような誤った接触はさけ、彼らの習性を正しく理解することが大切だといえるでしょう。

毎日来る理由を冷静に見極め、適切な距離をたもつことができれば、過度に怖がることなくおだやかな日常をすごせるはずです。

家庭菜園のたのもしいパートナーとして、害虫駆除の恩恵も受けられるかもしれませんね。

もん吉

まずは、ハチが何をしているのか、少し離れた場所から静かに観察してみてください。

お互いにとって安全で心地よい環境を作るために、今日から正しい見守り方を実践していきましょう!

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