【結論】松の剪定でバッサリは控えたい!葉を残して2〜3年かけて整える

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松の剪定はバッサリ控えたい
もん吉

伸びすぎた松、いっそバッサリ切ってしまいたい…。

この記事では、松の剪定でバッサリ切ってよいかと、代わりの切り方を解説します。

松はカイドウやツツジと違い、葉のない所から新しい芽が出にくい木です。

結論:松の剪定はバッサリ切っても大丈夫?
  • 一度に大きく切る剪定は控えたい
  • 切る位置は、葉が残る所まで
  • 小さくしたい人は、2〜3年かけて少しずつ
  • 秋に大鋏で刈り込むのは避ける
  • 迷ったら、庭木1本から相談できて高い場所の作業にも対応している伐採110番で見積もり

庭木全般の再生について書いた資料には、一気に太い枝や幹を切る方法は「あまりおすすめできません」と書かれています。

葉を残して整える切り方は時間がかかるぶん、脚立が要る高さの松を自分だけで続けるのは大変です。

今の高さのままでは手が届かない松がある人は、伐採110番に高さと本数を伝えると、剪定まで頼めるかも見積もりで聞けます。

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案内・リンク確認日:2026年10月3日

目次

松の剪定でバッサリ切ると枯れる?控えたい理由は松の性質にある

バッサリ切ると松は枯れる?

バッサリ切るのを控えたい理由は、刈り込みの道具、松の芽の出方、松の種類の3つに分かれます。

大鋏で一気に刈り込むと、松は弱りやすい

剪定(せんてい:枝を切って形や大きさを整えること)の中でも、太い枝まで深く切り詰めるものが強剪定(きょうせんてい)。

長野県林業総合センターの1999年(平成11年)の資料は、剪定が原因で弱った木の相談がとくにマツに多いとしています。

同じ資料が名指しで注意しているのが、大鋏(おおばさみ:枝葉をまとめて刈りそろえる大きなはさみ)での刈り込みです。

大鋏でジャキジャキと刈り払って形を整える方法は、マツを弱らせるもっとも大きな原因になりますので、注意してください。

出典:長野県林業総合センター「ミニ技術情報No.11 マツの剪定」(1999年)

資料は、枝を切る場合を除いて、ハサミを使わずに手で丁寧に作業するよう勧めています。

生け垣のように表面を刈りそろえる「バッサリ」は、松には向かない切り方というわけです。

長野県の1999年の資料は、大鋏での刈り込みを避けるよう注意しています。2009年頃の札幌市公園緑化協会の冊子や2024年の福岡県緑化センターの回答は、一気に切らず数年かけて整える立場です。

松はカイドウやツツジと違い、葉のない所から芽が出にくい

松を深く切り詰めにくいのは、芽の出方に理由があるから。

札幌市公園緑化協会の冊子(2009年頃)が、マツの剪定について書いている一文は次のとおりです。

マツは不定枝を出しませんから、剪定の時期、剪定する場所に十分注意して作業します。

出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21 元気な庭木を育てる−整枝・剪定方法−」

不定枝(ふていし)は、芽のない所から新しく出てくる枝のことです。

同じ冊子には、切り口から不定枝を出す性質の木も載っており、松との違いがよく分かります。

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木 冊子の記述
カイドウ 芽の有無にかかわらず切り込んでも、切り口から不定芽を出す性質がある
ツツジ類 切り戻しても、切り口付近から不定枝を出す性質がある
マツ 不定枝を出さない
出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」の樹種ごとの剪定方法をもとに作成

カイドウやツツジの感覚で葉のない所まで切り戻すと、松はそこから芽が吹くのを期待しにくい木です。

ただし同じ冊子は、ヒバ類やシャクナゲも葉の落ちた所や芽のない古枝からは芽が出にくいと書いており、松だけの性質ではありません。

「切ってもまた生えてくる」と考えず、葉が残っているかを切る前に見ておきましょう。

赤松は黒松より、強く切り込まないほうがいい

同じ松でも、赤松(アカマツ)と黒松(クロマツ)では、切り込みへの強さが同じではありません。

札幌市公園緑化協会の冊子は、アカマツはクロマツより萌芽力が弱いとして、剪定のときに強く切り込まないよう勧めています。

萌芽力(ほうがりょく)は、切ったあとに新しい芽を出す力のことです。

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項目 クロマツ(黒松) アカマツ(赤松)
萌芽力 アカマツより強い クロマツより弱い
剪定の目安 —(強く切ってよいとは
書かれていない)
強く切り込まない
葉むしりのやり方 葉を押さえ、しごくように両手でむしる 葉を下のほうに引っ張るようにむしる
出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」をもとに作成

赤松は、黒松と同じつもりでバッサリ切ると弱らせやすい種類といえます。

庭の松がどちらか分からない人は、強く切り込まない赤松の目安に合わせておくと無理がありません。種類が分かるまでは、葉を残して少しずつ切る手入れにとどめておけば十分です。

松の剪定はバッサリより、葉が残る位置で切る

葉が残る位置で松の剪定

切ってよい位置かどうかは、切ったあとの枝に葉が残るかで見分けます。

切っていい位置と、避けたい位置の見分け方

切る前に見るのは、枝の太さや長さより、切ったあとに葉が残るかどうかです。

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切る位置 この記事の目安 資料の記述
葉が残る位置 切ってよい 芽のない所で切る場合も、葉を環状に残して切ると芽が出てくる可能性が高くなる(札幌市公園緑化協会)
葉のない
枝の途中
避けたい マツは不定枝を出さない(札幌市公園緑化協会)、三又の芽を残す場面で、葉のあるところで切らないと枯れる(福岡県緑化センター)
秋に大鋏で
刈り込む
避けたい 今年の新しい葉の多くが失われ、樹勢が衰えるきっかけになる(長野県林業総合センター)
出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」、福岡県緑化センター「緑の相談室」、長野県林業総合センター「ミニ技術情報No.11」をもとに作成。「この記事の目安」の列は資料の記述をもとにした記事での整理

樹形(じゅけい:木全体の形)を整えたいときも、目印になるのは枝先に残る葉です。

三又(みつまた)は、1か所から3本に分かれた枝のこと。

その芽を残して切る場面について、福岡県緑化センターの相談室の答えは次のとおりです。

下芽がなく、三又を生かす場合、真ん中の芽を除去し、残りの二芽は葉のあるところで切除します(葉があるところで切除しないと、葉がないと枯れます)。

出典:福岡県緑化センター 緑の相談室「どこから手をつけたらいいか分からないマツの剪定について」

表の「×」の2つが、松でいうバッサリにあたる切り方です。

芽のない所で切るときは、葉を輪のように残す

どうしても芽のない所で切りたいときは、切り口の先に葉を残すのがコツ。

残し方まで具体的に書かれているのが、札幌市公園緑化協会の冊子です。

芽のないところで切る場合は、必ず葉を環状に残して切ると、芽が出てくる可能性が高くなります。

出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21 元気な庭木を育てる−整枝・剪定方法−」

環状(かんじょう)は、枝のまわりをぐるりと輪のように葉を残すことを指します。

長く伸ばしてしまった枝の途中に芽を出させたいときも葉を残して切る、というのが同じ冊子の記述です。

葉を輪のように残しておけば、そこから芽が出てくる可能性は高くなります。ただし資料の言い方は「可能性が高くなる」までなので、切った枝の全部から芽が出るとは限りません。

葉を残した枝は、翌春に新梢(しんしょう:その年に新しく伸びた枝)が出るかを見てから、次の手入れを決めましょう。

若い枝ほど、切ったあとに芽が出やすい

同じ「葉を残す」切り方でも、切る枝の若さによって芽の出やすさに差が出るのが松。

札幌市公園緑化協会の冊子にある一文は「若い枝ほど芽着きは良くなります」。

芽着き(めつき)は、切ったあとに芽がつく具合のことです。

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切る枝 切ったあとの芽
枝先の若い枝
(葉が多い)
芽着きが良い
古く太い枝の
葉のない部分
芽が出にくい(マツは不定枝を出さない)
出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」をもとに作成

奥の太い枝まで戻すより、枝先の若い部分で少しずつ詰めるほうが、松の性質に合った切り方です。

太い枝を落としたくなったときの進め方は、一度に全部切らず、毎年少しずつ小さくしていくにまとめました。

伸びすぎた松の剪定は、バッサリせず2〜3年かけて整える

伸びすぎた松は数年かけて整える

伸びすぎた松を小さくしたいときは、1年で終わらせず、2〜3年に分けて少しずつ整えます。

一度に全部切らず、毎年少しずつ小さくしていく

形が崩れた松について、札幌市公園緑化協会の冊子は年数まで示しているのが特徴です。

樹形が崩れている場合は、大枝を切る等急激な剪定をしないで2〜3年かけて樹形を整えます。

出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21 元気な庭木を育てる−整枝・剪定方法−」

同じ冊子の「庭木の再生・仕立て直し」(庭木全般の記述)も、数年かけて小さくする気持ちで剪定するのが基本だとしています。

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項目 1年でバッサリ 2〜3年かけて整える
切る枝 大枝や幹まで 葉の残る枝先
資料での扱い 「あまりおすすめできません」
(庭木全般の記述)
樹形が崩れた松の基本の進め方
切ったあと 切り口の処理が欠かせない 翌年の芽の出方を見て次を決める
出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」の「マツ」「庭木の再生・仕立て直し」をもとに作成

福岡県緑化センターの相談室も、樹形の立て直しは数年かかり、毎年の手入れが必要と答えています。

毎年どれだけ切るかの割合は資料に書かれていないため、量の目安は「その年に切っても葉が残るか」の1点。

樹木一般の記述ですが、冊子は数年に1回まとめて切る剪定は樹体に負担をかけやすいとも注意しています。

高さを抑えたくても、上向きの枝を強く切り戻さない

高さを低くしたい人ほど、てっぺんの上向きの枝を短く詰めたくなるものです。

ただ、札幌市公園緑化協会の冊子は、上向きの枝を強く切り戻すと、さらに強い枝を形成するとしています。

切り戻し(きりもどし)は、伸びた枝を途中まで切り詰めることです。

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切り方 冊子に書かれていること
上向きの枝を
強く切り戻す
高さを取り戻そうとして、さらに強い枝を形成する
夏の大枝降ろし
・強い剪定
光合成を抑えて、根の発達が阻害される
出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」の「樹木生育の基本」「剪定の時期」(樹木一般の記述)

どちらも松に限らない樹木一般の性質として書かれており、松でまったく同じ反応になるとまでは書かれていません。

それでも、高さを一度に下げようとする切り方は、かえって強い枝を呼ぶおそれがあるわけです。

高さを下げたい松ほど、数年かけて枝先から整える進め方が向いています。脚立に上らないと届かない高さの松は、脚立が要る高さの松は、自分で切らずに業者へも目を通してから決めましょう。

毎年の伸びは、春の新芽を手で摘むみどり摘みで抑える

毎年の伸びを抑えたい人に向くのが、松ならではの手入れ「みどり摘み」です。

みどり摘みは、春に伸びた新芽(みどり)を指で摘んで伸びを抑える作業のこと。

長野県林業総合センターの資料(1999年)は、手順を次のように説明しています。

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項目 長野県林業総合センターの資料の内容
時期の例 5月頃、新芽が手で摘み取れるくらいの柔らかさのとき
摘む芽 1カ所から3〜6本ほど出るうち、真ん中で強く伸びている1本を根元から
残りの芽 3分の1くらいを摘む
控える年 樹勢が衰えている年
出典:長野県林業総合センター「ミニ技術情報No.11 マツの剪定」(1999年)

資料は、みどり摘みを成長を抑えながら樹形を整える方法としています。

伸びを抑える手入れであって、今の高さを低くする方法ではない点は押さえておきたいところ。

「5月頃」は長野県の資料での例で、住んでいる地域の時期は時期の目安は、住んでいる地域の気候で変わるで触れています。

松の剪定の時期:秋にバッサリ刈り込むと弱りやすい

松の剪定の時期と秋の刈り込み

時期で気をつけたいのは、お盆過ぎの芽摘みと、秋の刈り込みの2つです。

お盆過ぎに芽を摘むと、翌春の芽が出にくくなる

7月や8月に伸びた枝が気になっても、松の芽を摘む作業はお盆を過ぎたら控えたいところ。

長野県林業総合センターの資料(1999年)による理由の説明は、次のとおりです。

マツは、夏までに来年の新芽を形成しますので、お盆過ぎにこの芽を摘んでしまうと、翌春は新芽が発生しなくなります。

出典:長野県林業総合センター「ミニ技術情報No.11 マツの剪定」(1999年)

夏の終わりの松には、すでに来年の春に伸びる芽ができているということです。

その芽ごと摘むと、資料のとおり次の春に新芽が出ない枝になってしまいます。

夏に気になる枝があっても、芽を摘む作業はお盆を過ぎたら控えましょう。みどり摘みは、長野県の資料では5月頃の柔らかい新芽の時期の作業です。枯れ枝や混みすぎた枝を元から切る作業は、長野県の資料では秋の葉むしりの時期に合わせています。

秋に枝葉を刈り込むと、今年の葉が減って弱りやすい

秋は形を整えたくなる季節ですが、長野県の資料は秋の刈り込みにも注意をうながしています。

形を整えるために秋に枝葉を刈り込むと、今年出た新しい葉の多くが失われるためです。

樹勢(じゅせい)は、木の元気さや勢いを指す言葉。

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段階 長野県林業総合センターの資料の説明
1 秋に枝葉を刈り込む
2 今年発生した新しい葉の多くが失われる
3 樹勢が衰えるきっかけになる
4 病虫害に侵されて、衰弱がさらに進む
出典:長野県林業総合センター「ミニ技術情報No.11 マツの剪定」(1999年)

秋の「バッサリ」は、その場では形が整って見えても、翌年以降の弱りにつながりやすい切り方です。

秋にやっていいのは、古い葉を手でむしる葉むしり

秋に向いているのは、刈り込みではなく、古い葉を手で抜く葉むしり(もみあげ)です。

長野県の資料は、秋に古葉(ふるは:前の年までについた古い葉)と今年の葉の一部を、手で軽くむしる作業としています。

むしると余分な葉がなくなり、風通しと日当たりが良くなるのが目的。

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秋の作業 判定
古葉を手でむしる葉むしり やってよい
枯れ枝や混みすぎた枝を
はさみで元から切る
やってよい
大鋏で枝葉を刈り込む 避けたい
出典:長野県林業総合センター「ミニ技術情報No.11 マツの剪定」(1999年)

札幌市公園緑化協会の冊子も、葉むしりでは葉を輪のように残し、葉の量は2分の1〜3分の1くらい残すとしています。

同じ冊子は、春先の葉むしりは樹皮を傷めることがあると注意しているので、作業は秋に回すのが無難です。

時期の目安は、住んでいる地域の気候で変わる

松の剪定の「何月がいい」は、資料が前提にしている地域によって書き方が変わります。

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資料 前提の地域 時期の書き方
長野県林業総合センター
(1999年)
長野県 みどり摘みは5月頃(手で摘み取れる柔らかさのとき)
札幌市公園緑化協会
(2009年頃)
北海道 「北海道の場合」「北海道では」と断って記載
出典:長野県林業総合センター「ミニ技術情報No.11」、札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」

どちらも自分の地域の気候に合わせて書かれた資料なので、月だけを書き写して当てはめないほうが安全です。

月で迷う人は、長野県の資料のとおり、新芽が手で摘み取れるくらい柔らかいかを目で見て決めましょう。

秋の作業も、まずは「お盆過ぎの芽摘みと秋の刈り込みを避ける」の2つを守れば大きく外しません。

松の剪定でバッサリ切りすぎたら、葉が残っているかを見る

松の剪定で切りすぎたら葉を見る

すでに切りすぎた松は、枝ごとに葉が残っているかを見て、待つ枝と片づける枝を分けます。

葉が残っている枝は、芽が出る可能性がある

切りすぎたと感じても、切り口の先に葉が残っている枝は、芽が出る可能性があります。

札幌市公園緑化協会の冊子が、葉を輪のように残して切ると芽が出てくる可能性が高くなる、としているためです。

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枝の状態 見通し 次の手入れ
切り口の先に
葉が残っている
芽が出る可能性がある 翌春の新梢を待つ
葉のない所まで
切った
枯れ込むおそれがある 枯れたら元から切る
出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」、福岡県緑化センター「緑の相談室」、長野県林業総合センター「ミニ技術情報No.11」をもとに作成。見通しは資料の記述からの記事での読み取り

葉が残っている枝は、その年はそれ以上切らずに、春に新しい芽が伸びるかを見守るのが近道です。

焦ってもう一度切り直すと、残った葉まで減らしてしまいます。

葉のない所まで切った枝は、枯れ込むおそれがある

葉のない所まで切った枝は、そこから先が枯れ込むおそれがあると考えられます。

枯れ込み(かれこみ)は、切り口から奥へ枯れが進むことです。

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資料 書かれていること
札幌市公園緑化協会 切り詰め剪定の位置と角度が適切でないと、切り口から枯れこむことが多い(樹木一般の記述)
福岡県緑化センター 三又の芽を残す場面で、葉のあるところで切らないと枯れる
出典:札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」、福岡県緑化センター「緑の相談室」

どちらも「松の葉のない所で切ると枯れ込む」と直接書いたものではありません。

それでも資料の記述からは、葉のない所まで切った枝は枯れ込むおそれがあると読み取れます。

葉のない枝を、芽が出るのを期待してさらに切り詰めるのは避けましょう。松は不定枝を出さないため、切る位置を奥へずらしても芽は出にくいままです。

茶色く枯れた枝は、長野県の資料にあるとおり、秋の葉むしりの時期にはさみで元から切って整理します。

弱っている年は、みどり摘みを控えて様子を見る

切りすぎた翌年は、毎年の手入れも少し控えめが無難です。

長野県林業総合センターの資料(1999年)は、みどり摘みについて、樹勢が衰えている場合はその年に限り控えるとしています。

みどり摘みは、もともと葉の量を減らして伸びを抑える作業です。

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作業 切りすぎた翌年
みどり摘み 樹勢が衰えていれば、その年は控える
秋の大鋏の刈り込み 避ける
お盆過ぎの芽摘み 避ける
枯れ枝を元から切る 秋の葉むしりの時期に行う
出典:長野県林業総合センター「ミニ技術情報No.11 マツの剪定」(1999年)

葉を減らす作業をいったん休んで、残った葉で1年過ごさせるつもりで様子を見ましょう。

木全体の葉が赤茶色になったら、松くい虫も疑う

切ったあとに松が茶色くなっても、原因が切り方とは限りません。

仙台市が「マツが枯れる原因の一つ」として挙げる松くい虫(マツ材線虫病)は、外来の線虫が健全なマツに入り込んで起こる伝染病です。

線虫の名前はマツノザイセンチュウで、それを運ぶのはマツノマダラカミキリというカミキリムシ。

東北地方では夏から秋にかけて急速に葉が赤くなります(秋に枯れず、冬から春にかけて枯れる場合もあります)。

出典:仙台市「身近なマツが枯れていませんか?(松くい虫被害対策)」

アカマツもクロマツも感染し、一度感染して枯れると回復しないとされています。

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見え方 考えられること
葉のない所まで
切った枝だけが
茶色い
切った枝の枯れ込みが考えられる
幹に近い古い葉から
枯れ、短期間で
木全体が赤褐色
松くい虫の可能性(仙台市の資料)
出典:仙台市「身近なマツが枯れていませんか?(松くい虫被害対策)」、札幌市公園緑化協会「すくすくみどり No.21」をもとに作成。左列の見え方による分け方は記事での整理

仙台市は、樹木全体の葉が赤褐色になったマツを見つけたら、市の担当課へ連絡するよう案内しています。

時期は東北の例なので、木全体が赤くなった松がある人は、住んでいる市区町村の窓口に問い合わせ先を確かめておきましょう。

脚立が要る高さの松は、自分で切らずに業者へ

脚立が要る松は業者へ

脚立に上らないと届かない松、電線に枝が触れている松、何年も手入れしていない松は、自分で切らずに任せたい場面です。

脚立の転落事故は、庭木の手入れ中に目立っている

松の剪定は、上の枝ほど脚立やはしごに頼る作業。

国民生活センターが2019年に公表した資料では、医療機関ネットワークに寄せられた脚立やはしごからの転落事故が433件ありました。

対象は、2010年12月~2019年2月末までに寄せられた20歳以上の事故。

屋外での事故が約8割を占め、特に庭木の手入れ中の事故が目立っています。

出典:国民生活センター「思わぬ大けがに!高齢者の脚立・はしごからの転落」

半数以上が60~70歳代で、入院を要する事故も約半数でした。

同じ資料は、脚立やはしごを使用しない方法の検討と、一人きりで作業しないことを呼びかけています。

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資料の助言 松の剪定に当てはめると
脚立やはしごを
使用しない
方法を検討
地面から届く枝先だけを自分で整え、上の枝は見積もりを取る
一人きりでの
作業をやめる
家族がいる日に作業し、高い所は業者に任せる
出典:国民生活センター「思わぬ大けがに!高齢者の脚立・はしごからの転落」。右列はこの記事での当てはめ

葉を残して少しずつ切る松の剪定は、毎年くり返す作業なので、脚立に上る回数もそのぶん増えていきます。

電線に枝が触れている松は、電力会社へ連絡する

枝が電線に触れている松は、剪定の前に電力会社へ連絡します。

樹木が電線に接触しているような場合は、ご自分で剪定・伐採されずに、お近くの九州電力送配電にご連絡ください。

出典:九州電力送配電「送配電線近くでの作業は感電にご注意ください」

九州電力送配電のように電線を管理している会社は、送配電事業者(そうはいでんじぎょうしゃ)と呼ばれます。

九州以外に住んでいる人は、住んでいる地域の送配電事業者が連絡先です。

電線から離れた枝は、送配電事業者への連絡とは別に、剪定や伐採の見積もりで相談できます。電線にかかる枝と、そうでない枝を分けて伝えるのがコツ。

何年も切っていない松は、プロに頼むのも選択肢

何年も手を入れずに伸び切った松への、福岡県緑化センターの相談室の答えはこうです。

数年芽つみ等剪定をされてなくて、伸び切った松の剪定は難しく、プロの植木屋に依頼された方がよろしいかと思いますが、基本的には三又の枝の根元にある残ってる枝のところまで切除します。

出典:福岡県緑化センター 緑の相談室「どこから手をつけたらいいか分からないマツの剪定について」

伸び切った松は、どこに葉が残っているかを見極めるのも難しく、プロに任せる判断も自然な流れです。

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松の状態 頼み先の目安
地面から届き、
毎年手入れ
している
自分でみどり摘み・葉むしり
脚立が要る高さ 業者に見積もり
何年も
切っていない
プロの植木屋など業者に相談
電線に枝が
触れている
住んでいる地域の送配電事業者に連絡
頼み先の目安(福岡県緑化センター、国民生活センター、九州電力送配電の資料をもとに作成)

植木屋や造園会社、相談窓口など頼み先ごとの違いは、庭木の伐採業者の頼み先4種類と選び方にまとめています。

伐採(ばっさい)は、木を根元から切り倒すことです。

業者に相談すると、松を剪定で残すか、伐採するかも含めて作業の中身を見積もりで比べられます。

松を残すか切り倒すか迷ったら、伐採110番で相談

松を残すか切るか迷ったら

松を剪定で残すか切り倒すか決めきれない人は、伐採110番の見積もりから始めると話が具体的になります。

松の相談先で見ておきたいこと
  • 庭木1本だけでも頼めるか
  • 脚立が届かない高さに対応しているか
  • 切り倒す場合、抜根まで相談できるか
  • 剪定も同じ窓口に相談できるか

伐採110番の公式サイトには、この4つにあたる内容がそろって書かれています。

伐採110番は1本から頼め、高い場所の作業にも対応

伐採110番は、庭木1本からの伐採・抜根に対応している相談窓口です。

抜根(ばっこん)は、切り株と根を掘り出す作業のこと。

公式サイトでは、高くて手の届かない場所や危険な場所の作業にも対応すると案内されています。

伐採110番は、脚立が届かない高さの松を残すか切り倒すか、相談する先のひとつです。運営はシェアリングテクノロジー株式会社で、条件を伝えると対応できる加盟店を紹介する仕組み。加盟店(かめいてん)は、伐採110番と提携して実際に作業する業者のこと。

公式サイトによると、伐採110番は請負賠償保険にも加入しています。

請負賠償保険(うけおいばいしょうほけん)は、作業中の事故で他人に損害を与えたときに備える保険のこと。

松を剪定で保つか伐採するかの考え方は、庭に植えてはいけない木と、植えたあとの剪定か伐採かの決め方でも整理しました。

松の剪定を頼めるかは、見積もりのときに聞いておく

伐採110番は、公式のよくある質問で、伐採だけでなく剪定などお庭全般の困りごとも引き受けると答えています。

ただし、松の剪定に対応できるかや剪定の料金は、公式サイトには書かれていません。

見積もりのときに聞いておきたい3つ
  • 松の剪定に対応できるか
  • 剪定で残すのと伐採するのと、どちらが合うか
  • 切った枝の処分まで含むか

伝える側は、松の高さと本数、電線や屋根との距離をそろえておくと、見積もりの中身が具体的になります。

剪定で残す案と伐採する案を同じ窓口で聞ければ、費用と作業の両方を見て松を残すかどうかを選べるのもメリットです。

伐採110番の料金の目安と、気をつけたいこと

伐採110番の料金と条件は、公式サイトで次のように案内されています。

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項目 伐採110番の公式サイトの記載
伐採の料金 8,200円~/本(税込)
金額の決まり方 木の高さ・幹の太さ・作業の難しさで見積もり
剪定の料金 公式サイトに記載なし(見積もりで確認)
頼める作業 1本からの伐採・抜根、剪定などお庭全般
相談 相談は無料
調査・見積もり エリア・加盟店・現場の状況により、費用がかかる場合あり
注意点 エリア・加盟店により、記載の価格や条件で対応できない場合あり
※2026年10月10日に伐採110番の公式サイト(シェアリングテクノロジー)で確認。最新の料金・条件は公式で確認

表の料金は伐採のもので、松の剪定にいくらかかるかは、見積もりで確かめるしかありません。

地域や加盟店によって対応できない場合もあるので、松の状態を伝えたうえで作業の範囲と費用を見てから決めれば十分です。

伐採110番に相談したい人
  • 脚立に上らないと届かない松がある人は、高さと本数を伝えて見積もり
  • 何年も手入れしていない松がある人は、剪定で整えられるかを相談
  • いっそ切り倒すか迷っている人は、伐採と抜根の見積もり
  • 決めきれない人は、庭木1本から相談できて高い場所の作業にも対応している伐採110番で、剪定まで頼めるかを聞いてから

脚立やはしごの転落は、国民生活センターの資料でも庭木の手入れ中が目立つ事故です。

上の枝に手を伸ばす前に作業の中身と費用を見積もりで知っておけば、自分で切るか任せるかを落ち着いて選べます。

\ 高い場所の庭木も1本から相談できる /

松の剪定でよくある質問

よくある質問

松の剪定とバッサリ切ることについて、よく出る疑問に短く答えます。

松をバッサリ切ったら、枯れてしまいますか?

どう切っても枯れるとは言い切れず、切った位置しだいです。葉のない所まで切った枝は枯れ込むおそれがあり、葉を残して切った枝は芽が出る可能性があります。見分け方は切っていい位置と、避けたい位置の見分け方にまとめました。

松の強剪定に向いている時期はありますか?

この記事で紹介した資料は強剪定に向く時期を特に示しておらず、札幌市公園緑化協会の冊子は、形が崩れた松は大枝を切る急激な剪定をせず2〜3年かけて整えるとしています。時期で避けたいのは、お盆過ぎの芽摘みと秋の大鋏での刈り込みです。詳しくは松の剪定の時期:秋にバッサリ刈り込むと弱りやすいで解説しています。

夏の7月や8月に、松の剪定をしてもいいですか?

長野県の資料の説明では、マツは夏までに来年の新芽を作るため、お盆過ぎに芽を摘むと翌春に新芽が出なくなるとのこと。札幌市公園緑化協会の冊子も、樹木一般の記述として、夏の大枝降ろしや強い剪定は根の発達を妨げるとして注意をうながしています。理由はお盆過ぎに芽を摘むと、翌春の芽が出にくくなるにまとめました。

松の高さを低くしたいとき、芯止めをしてもいいですか?

この記事では、芯止め(幹のてっぺんを止めて上への伸びを抑える方法)の手順は扱っていません。樹木一般では上向きの枝を強く切り戻すとさらに強い枝が出るとされ、松も数年かけて枝先から整えるのが基本です。脚立が要る高さの松も含めて、高さを抑えたくても、上向きの枝を強く切り戻さないを参考にしてください。

黒松と赤松で、剪定の仕方は違いますか?

札幌市公園緑化協会の冊子は、アカマツはクロマツより萌芽力が弱いため、強く切り込まないよう勧めています。葉むしりのやり方も、クロマツは葉を押さえてしごくように、アカマツは下に引っ張るようにと書き分けられているのが特徴です。違いは赤松は黒松より、強く切り込まないほうがいいの表で比べられます。

松の剪定は、ハサミを使わずに手でやるものですか?

長野県の資料は、枝を切る場合を除いて、ハサミを使わず手で丁寧に作業するよう勧めています。その代表が、春のみどり摘みと秋の葉むしりです。手順は毎年の伸びは、春の新芽を手で摘むみどり摘みで抑えるで紹介しています。

太い枝を切ったあと、切り口はどうすればいいですか?

札幌市公園緑化協会の冊子は、樹木一般の記述として、太い枝や幹をやむを得ず切るときは、切り口を適切に処理するよう書いています。癒合剤(ゆごうざい:切り口を覆って守る塗り薬)などで切り口を保護する方法です。太い枝を一気に切る前に、一度に全部切らず、毎年少しずつ小さくしていくも読んでおきましょう。

剪定したあと松が茶色くなったのは、切りすぎたせいですか?

葉のない所まで切った枝だけが茶色い場合は、切った枝の枯れ込みが考えられるケースです。木全体の葉が短期間で赤褐色になった場合は、松くい虫(マツ材線虫病)の可能性もあると仙台市が案内しています。見分け方は木全体の葉が赤茶色になったら、松くい虫も疑うの表にまとめました。

伐採110番に、松の剪定だけを頼めますか?

伐採110番は公式のよくある質問で、伐採だけでなく剪定などお庭全般の困りごとを引き受けると答えています。松の剪定に対応できるかや剪定の料金は公式サイトに書かれていないため、見積もりのときに確かめておきましょう。聞いておきたいことは松の剪定を頼めるかは、見積もりのときに聞いておくにまとめました。

伐採110番に相談するだけでも、費用はかかりますか?

伐採110番は、相談の利用料金はかからないと案内しています。現地調査・見積もりは、エリア・加盟店・現場の状況によって費用がかかる場合があるという注記つきです。条件は伐採110番の料金の目安と、気をつけたいことの表で確かめられます。

まとめ:松の剪定はバッサリせず、葉を残して2〜3年かけて整えよう

まとめ

松の剪定は、バッサリ切らずに葉が残る位置で切り、伸びすぎた松は2〜3年かけて少しずつ整えるのが基本です。

1年で形を戻そうとせず、今年は葉が残る範囲で枝先を整え、翌春の新しい芽を見てから次を決めれば十分です。

切りすぎてしまった松も、葉が残っている枝はまだ芽が出る可能性があり、焦って切り直さないことが、松を弱らせない近道。

もん吉

葉を残して、来年の芽を待ってみよう。

一方で、脚立に上らないと届かない松は、毎年の手入れのたびに高い所での作業がついて回るのが悩みどころ。

残すか切り倒すかを決めきれなくても、伐採110番では相談の時点で、剪定まで頼めるかと伐採の見積もりをまとめて聞けます。

\ 庭木1本から、高い場所の作業も相談 /

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