もん吉伸び放題のツツジ、いっそバッサリ切りたい…。
この記事では、ツツジの剪定でバッサリ深く切ってよいかと、翌年の花を残す切り方を解説します。
札幌市公園緑化協会(財団法人)の冊子によると、ツツジ類は2年目の枝を切り戻しても、切り口近くから2〜3本の枝を出すとのこと。
- 松と違い、ツツジは古い枝を切っても芽が出る側の木
- ただし深く切ると、枝より先に翌年の花を失いやすい
- 切る時期は花が終わったらすぐ
- 切る深さは、福岡市植物園の回答にならい葉のない所まで刈り込まない
- 抜きたい株は、抜根まで庭木1本から頼める伐採110番に相談
福岡市植物園は、花後すぐの剪定でも、葉のない所まで深く刈り込むと花が咲かないことがあると答えています。
花が終わってすぐの短い時期に、長い生垣をすべて刈りきれない人もいるもの。
そうした人は、庭木1本から抜根まで頼める伐採110番に、ツツジの刈り込みへの対応を先に聞いておけます。
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案内・リンク確認日:2026年10月3日
ツツジをバッサリ剪定して失いやすいのは、枝より翌年の花


ツツジは古い枝を切っても芽を出す性質がある一方で、深く切った年は翌年のつぼみが大きく減ることがあります。
2年目の枝を切っても、切り口から2〜3本の枝が出る
剪定(せんてい)は、枝を切って木の形や大きさを整える作業のこと。
財団法人 札幌市公園緑化協会の冊子「すくすくみどり No.21」(2009年ごろ)は、ツツジ類をこう説明しています。
2年生枝を切り戻しても、すぐ切口付近から2〜3本の不定枝を出す性質があるので、枝数を増やしたい場合は利用すべきでしょう。
2年生枝(にねんせいし)は伸びてから2年目に入った枝で、この記事でいう「古い枝」もこれにあたります。
不定枝(ふていし)は、芽のなかった所から新しく出てくる枝のこと。
つまりツツジ類は、葉の茂る先端だけでなく、少し古い枝の途中で切っても枝を出し直す側の木。
冊子がこの性質をすすめているのは、枝数を増やしたいときの使い方です。深く切ってよいとも、切ったあとに花が咲くとも書かれていません。冊子が北海道の気候を前提にした手引きである点も、頭に入れておきましょう。
松は、芽のない所から枝を出さない木とされる
同じ冊子の松の項目には、ツツジとは逆の性質が短い一文で書かれていました。
マツは不定枝を出しませんから、剪定の時期、剪定する場所に十分注意して作業します。
同じ「バッサリ」でも、気をつける所が松とツツジでは違います。
| 項目 | ツツジ類 | マツ |
| 不定枝 | 2年生枝を切っても切り口付近から2〜3本出す | 出さない |
|---|---|---|
| 冊子の注意 | 花が終わったらすぐ新しい枝を切り詰める | 剪定の時期と切る場所に十分注意 |
松は不定枝を出さないため、冊子は切る時期と場所に十分注意するよう書いています。
ツツジは枝が出直す代わりに、切った時期と深さが翌年の花を左右する木。
松の切り方は、松の剪定でバッサリを控えたい理由と、葉を残して整える方法で別にまとめました。
試験の苗は、去年の枝を切ると芽が増えてつぼみが減った
日本造園学会の学会誌『造園雑誌』52(5)(1989年)には、ツツジ類の剪定時期を試した報告が載っています。
- 試験の苗:オオムラサキとサツキ(どちらもツツジの品種)の挿し木3年生の若い苗
- 場所:神奈川県厚木市の圃場(ほじょう:試験用の畑)
- 比べたこと:切る時期と切る枝を変えたときの、翌年のつぼみと花
前年枝(ぜんねんし:去年伸びた枝)を切った区では、切らない区より萌芽(ほうが:芽が出ること)が多く見られました。
一方で、着蕾率(ちゃくらいりつ:芽吹いた枝のうちつぼみがついた割合)は大きく下がっています。
| 苗の試験の区 | オオムラサキ | サツキ |
| 切らない | 86.5% | 65.7% |
|---|---|---|
| 去年の枝を 花後すぐに切る |
29.9% | 13.4% |
| 去年の枝を 花後4週目・ 8週目に切る |
0〜3% | 0.4%・0% |
著者は、去年の枝を切ったことで枝葉を伸ばす成長が進み、花芽をつくる働きが抑えられたと推察しています。
芽は増えたのに、つぼみは減った。この向きは、試験した2種で共通していました。ただし数字は若い苗で測った値で、庭の大株で同じ割合になるとは限りません。「バッサリ切っても芽は出る」と「翌年も咲く」は、分けて考えておきましょう。
シャクナゲと落葉するツツジは、切り方が別になる
札幌市公園緑化協会の冊子は、シャクナゲをツツジ類とは別の項目で扱っています。
同じツツジ類の仲間でも、枝分かれが少なくどこから切っても萌芽するというものではありません。そのため、刈り込みによる整枝は不向きです。
芽のついていない古い枝の途中で切ると、新芽が出ずに枝が枯れ込んでくることが多い、とも書かれていました。
一部の品種には、萌芽力が強く切り込みに耐えるものもあるそうです。
| 種類 | 協会の冊子の記述 |
| ツツジ類 | 2年生枝を切り戻しても不定枝を出す |
|---|---|
| シャクナゲ | 刈り込みは不向き。芽のない古枝の中間で切ると枯れ込みやすい |
| 落葉性の ツツジ |
枝振りを生かした自然形仕立てがおもしろい |
落葉性(らくようせい)は、冬に葉を落とす性質のこと。
冊子は落葉性のツツジについて、枝ぶりを生かした仕立て方をすすめるだけで、深く切ってよいかには触れていません。
シャクナゲや落葉するツツジには、この記事の「バッサリ」の話をそのまま当てはめないのが無難です。
守る1つ目:ツツジの剪定は花が終わったらすぐ


協会の冊子・福岡市植物園・学会誌の3つの資料は、いずれもツツジの剪定を花が終わってすぐに置いています。
来年の花芽は、その年に伸びた枝の先にできる
花芽(はなめ)は、翌年に花になる芽のこと。
札幌市公園緑化協会の冊子は、ツツジ類の花芽がつく場所と、切る時期を1つの文で結びつけていました。
花が終わるとすぐに新梢を伸ばし始め、生長の止まった枝の頂点に花芽をつけるので、花が終わったらすぐに新梢を切り詰めます。
新梢(しんしょう)は、その年に新しく伸びた枝のこと。
学会誌の報告も、ツツジ類は頂芽(ちょうが:枝の先端の芽)だけに花芽をつける性質だと書いています。
報告の序文によると、ツツジ類の剪定は、新しい枝の先に花芽ができる期間を十分とれる花後直後に行うのが通例。
花が終わってすぐに切れば、そのあと伸びる枝の先に、来年の花芽をつける時間が残ります。遅く切るほど、その時間は短くなる一方。
去年の枝まで切るのは、花後すぐが限度だった
学会誌の試験では、花後直後から1週間おきに10週間、切る時期をずらして翌年のつぼみと花を数えました。
切った枝の種類によって、翌年の花が観賞に耐える限度が大きく違っています。
| 切った枝(苗の試験) | 翌年の花(試験の結論) |
| 今年の枝だけ (オオムラサキ) |
花後10週目までなら前年以上か前年並み |
|---|---|
| 今年の枝だけ (サツキ) |
花後5週目までなら前年以上か前年並み |
| 去年の枝まで (両種) |
前年より減る。写真での判定では花後直後が限界 |
今年枝(ことしえだ)は、その年に伸びた枝のことです。
古い枝まで深く切る「バッサリ」は、この試験でいえば去年の枝まで切る切り方にあたります。
それでも、花後すぐに去年の枝を切った区の着蕾率は、切らない区を大きく下回りました(前の章の表)。
花後すぐなら去年の枝を切っても咲く、とまでは読めません。試験は若い苗で、日付も1987年の厚木の天候での値です。月で区切らず、「深く切るのは花が終わってすぐの1回だけ」と考えておくと、試験の結果とずれません。
7月や8月の剪定は、花芽ができる時期と重なる
7月・8月の剪定については、福岡市植物園の「緑の相談・よくある質問」に、はっきりした回答がありました。
花芽は7~8月につくられるので,その前後の剪定は花芽ができないか,せっかくできた花芽を摘むことになります。
これは福岡市の植物園の回答で、ほかの地域にそのまま当てはまるとは限りません。
協会の冊子のほうは、月で区切っていない点が違います。
夏後半に強く枝を切ると、翌年の花芽はつかず徒長枝(とちょうし:勢いよく長く伸びた枝)になる、という書き方です。
| 資料 | 夏の剪定についての記述 |
| 福岡市植物園 | 花芽は7〜8月につくられ、その前後の剪定は花芽ができないか摘むことになる |
|---|---|
| 札幌市公園緑化協会 (北海道) |
夏後半に強く切ると貧弱な枝になり、翌年の花芽はつかず徒長枝になる |
どちらの資料も、夏に深く切る「バッサリ」は翌年の花を削る向きの書き方です。
夏に伸びすぎた枝が気になっても、強く切るのは次の花のあとまで待ったほうが、花を残しやすくなります。
秋や冬に強く切ると、ついている花芽ごと落とす
福岡県緑化センターは、花付きが悪いという相談に、秋に花芽ができているかを確かめるよう回答しています。
秋には来年咲く花芽がすでに枝の先についている、と読める回答です。
協会の冊子の図解でも、枝先の芽が花芽になるツツジ類などで、花の1カ月〜1カ月半後に切るのは「悪い切り方」とされています。
| 切る時期 | 枝先の様子(資料の記述) |
| 花が終わってすぐ | 花芽はまだできていない(協会の冊子の図解) |
|---|---|
| 7〜8月 | 花芽がつくられる(福岡市植物園) |
| 秋 | 花芽ができているか確かめる時期(福岡県緑化センター) |
同じ冊子は花木全般について、この時期以外の剪定は花の数が減っても間引き剪定にする、としています。
間引き剪定は、混み合った枝を付け根から抜いて枝の数を減らす切り方のこと。
秋や冬の「いっそバッサリ」は、来春の花芽を枝ごと落とす作業になりがちです。形を大きく変える剪定は、次の花が終わるまで待ちましょう。
いつまで切れるかは、札幌と福岡の資料で書き方が違う
「花が終わったら、いつまでに切ればいいか」は、資料によって日数の書き方がそろいません。
| 資料 | 書き方 | 対象・地域 |
| 札幌市 公園緑化協会 |
花後約1カ月〜1カ月半以内に切り込む | ほとんどの花木・北海道 |
|---|---|---|
| 福岡市植物園 | 花芽は7〜8月につくられる | 刈り込み仕立てのツツジ類・福岡市 |
| 学会誌の試験 | 今年の枝だけなら花後5〜10週目まで(品種で違う) | 若い苗・神奈川県厚木市 |
協会の冊子によると、ほとんどの花木は花後約1カ月〜1カ月半で来年の花芽がつき、これを花芽分化(かがぶんか)と呼びます。
つまり「1カ月〜1カ月半」は、ツツジに限らないほとんどの花木についての記述です。
学会誌の週の数え方は、1987年の厚木市の気象条件での結果。
日数を1つに決められないため、この記事では「花が終わったらすぐ」を目安にします。地域も品種も違う資料の数字を、庭の木にそのまま当てはめないためです。
協会の冊子には、花の期間が長いツツジについての一文もありました。
花期の長いツツジ類は花が少々残っていても剪定した方が良いでしょう。
花期の長いツツジ類なら、花が全部散るのを待たず、咲き終わりが見えたころに切り始めると遅れずに済みそうです。
守る2つ目:ツツジをバッサリ剪定しても葉は残す


花が終わってすぐに切っても、葉のない所まで深く刈り込むと翌年咲かないことがある、と福岡市植物園は答えています。
葉のない所まで深く刈ると、花後すぐでも咲かないことがある
切る深さについて、福岡市植物園の回答には次の一文が載っていました。
また花後すぐの剪定であっても,葉のついていない場所まで深く刈り込むと枝が若返りすぎて花が咲かないことがあります。
刈り込みは、刈り込みばさみで表面をそろえて切るやり方のこと。
時期を守っても、切る深さで翌年の花が左右される、というのがこの回答の要点です。
| 切り方(花後すぐ) | 福岡市植物園の回答 |
| 5〜10cm程度 刈り込む |
それほど大きくせずに翌年も花を咲かせられる |
|---|---|
| 葉のついていない 場所まで深く刈り込む |
枝が若返りすぎて花が咲かないことがある |
回答は「咲かないことがある」という書き方で、深く刈れば毎回咲かなくなるとまでは言っていません。
回答の中では、葉のある所で止める浅い刈り込みと、葉のない所までの深い刈り込みが、翌年の花の咲き方で分けて書かれています。
「葉を残す」の根拠にできる資料は、この記事で調べた範囲ではこの回答だけでした。葉を残せば咲くと言い切った資料は見当たりませんが、花を残したい年は、葉が残る位置で手を止めておきましょう。
苗の試験からは、葉の有無の効き目までは分からない
学会誌の試験は、切ったあとに残った枝を、葉が1枚もない無葉枝(むようし)と葉が残る枝の2つに分けて数えていました。
去年の枝を切った区では残った枝がすべて無葉枝でしたが、これは古い枝まで切った結果で、葉がないことと去年の枝まで切ったことの影響は分けられていません。
葉の有無を比べられるのは、今年の枝の途中で切った区のほう。
| 試験の区 | 残った枝 | 葉の有無と着蕾率 |
| 去年の枝を 花後すぐに切る |
すべて無葉枝 | 古い枝まで切った影響と分けられない |
|---|---|---|
| 今年の枝を切る (オオムラサキ) |
無葉枝と 葉が残る枝 |
葉が残る枝のほうが着蕾率が低かった |
| 今年の枝を切る (サツキ) |
無葉枝と 葉が残る枝 |
無葉枝と着蕾率の関係は認められなかった |
今年の枝の比較では、葉を残したほうが花が多いという結果にはなっていません。
苗の試験からは、葉を残せば花が残るとまでは言えないでしょう。
庭で切るときに葉が残る位置で止めるのは、福岡市植物園の回答にもとづく、この記事のすすめ方です。苗の試験は葉の有無の効き目を確かめたものではないため、根拠には入れていません。
サツキの試験では、浅い刈り込みのほうが花が残った
丸や四角に表面を刈りそろえる場合は、学会誌のサツキの試験が参考になります。
こちらはサツキの5年生の苗を使い、浅い・深いの2通りの刈り込みを、刈らない区とも比べたもの。
| 刈り込み | 切った範囲 | 翌年の花 |
| 浅い刈り込み | 今年の枝だけ | 花後10週目でも樹冠の5割近くに花 |
|---|---|---|
| 深い刈り込み | 去年の枝まで | 花の数が前年の0.03〜0.38倍 |
浅い刈り込みは、遅い時期でも樹冠(じゅかん:枝葉が茂っている部分全体)の5割近くに花が残りました。
深い刈り込みの花の数は、前年と比べて花後直後で0.38倍、4週目で0.35倍、8週目で0.03倍。
それでも花後直後と4週目の区は、まばらながら観賞には耐えるという判定でした。
刈りそろえて仕立てたツツジは、去年の枝まで刈り込まない浅さで止めると、翌年の花が残りやすいと読めます。サツキの苗での結果をもとにした、この記事の読み取りです。深く刈り込む場合も、5年生サツキの報告の結論は花後4週目までに済ませればよい、としていました。前の章の「花後すぐが限度」は3年生の苗で去年の枝を切った試験の結果で、対象も切り方も違います。
大きくなったツツジは、バッサリ剪定で一気に小さくしない


大きくなったツツジは、何年かに分けて小さくするのがこの記事のすすめ方です。
ツツジの資料に直接の記述はなく、庭木全般の資料と苗の試験から組み立てた考え方。
札幌市の冊子は、庭木を数年かけて小さくするよう勧める
札幌市公園緑化協会の冊子には「庭木の再生・仕立て直し」という章があり、そこに庭木全般についての考え方が書かれていました。
基本的には、数年かけて小さくする気持ちで剪定していきます。
同じ章は、一気に太い枝や幹を切断するような事はあまりおすすめできない、とも続けています。
強剪定(きょうせんてい)は、枝を深く・多く切り詰める剪定のことで、「バッサリ」もその1つ。
冊子は、生育が活発な時期に強剪定をすると、休眠していた芽が一斉に萌芽することがある、とも説明しています。
ここまでは庭木一般についての記述で、ツツジで試した結果ではありません。ツツジの資料には「何年かに分ける」という書き方は見当たらず、この記事ではこの考え方をツツジにも当てはめてすすめています。
梅を何年かかけて低くする考え方は、梅の剪定でバッサリせず、数年に分けて低くする方法でも取り上げました。
庭木は、上向きの枝を強く切ると高さを取り戻そうとする
背を低くしたくて上に伸びた枝を強く切ると、かえって勢いのある枝が出ることがあります。
協会の冊子は、樹木一般の性質を次のように書いていました。
又、上向きの枝を強く切り戻すと、高さを取り戻そうとしてさらに強い枝を形成します。
切り戻しは、伸びた枝を途中で切って短くすること。
| 切り方 | 協会の冊子の記述(庭木一般) |
| 上向きの枝を 強く切り戻す |
高さを取り戻そうとして、さらに強い枝を出す |
|---|---|
| 一気に太い枝や 幹を切る |
あまりおすすめできない |
| 夏の大枝降ろしや 強度の剪定 |
光合成を抑え、根の発達を妨げるので注意(新梢や徒長枝が多いときはある程度整理する) |
ツツジでこの性質を確かめた資料ではありませんが、ツツジ類も夏後半に強く切ると徒長枝になる、と同じ冊子に書かれていました。
樹形(じゅけい:木全体の形)を低くまとめたい人ほど、一度に強く切らないほうが伸び直しを抑えやすいと考えられますが、ツツジで確かめた資料は見当たりません。
木の背を下げる切り方は、柚子を例に柚子の剪定でバッサリせず、主枝の切り下げと間引きで低くする方法で紹介しました。
背を下げる年は、花が減る年と割り切る
背丈を下げるために古い枝まで切った年は、その枝の翌年の花はあきらめる、というのがこの記事のすすめ方です。
理由は、ここまでの資料がそろって、深く切ると花が減る向きを示していることにあります。
| 資料 | 深く切ったときの記述 |
| 学会誌の苗の試験 | 去年の枝を切った区は着蕾率が大きく下がった |
|---|---|
| 学会誌のサツキの試験 | 深い刈り込みは花の数が前年の0.38倍以下 |
| 福岡市植物園 | 葉のない所まで刈ると花が咲かないことがある |
何年で花が戻るかを書いた公的な資料は、この記事で調べた範囲では見つかりませんでした。
そのため、年数の目安はこの記事では出さない方針です。
- 切るのは花が終わったらすぐ
- 去年の枝まで切った所は、翌年の花を見込まない
- 1年に下げる量は決めず、伸び方を見て次の年を決める
1年に何cm下げるか、何割切るかといった数字は、ツツジの資料には見当たりません。
花を見ながら少しずつ進めたい人は、毎年花後すぐに、今年はここまでと切る範囲を決めて手を入れていくのが現実的です。
丸や四角に刈った株は、花後に5〜10cm刈って大きさを保つ
小さくしたあとの株を大きくしない手入れについては、福岡市植物園の回答が具体的です。
球形や方形に仕立てられているクルメツツジ,キリシマツツジ,ヨドガワツツジ,サツキなどは,木の大きさに応じて花後すぐに5~10cm程度刈りこんでおけば,それほど大きくせずに翌年も花を咲かせることができます。
刈り込み仕立て(玉づくり)は、丸や四角の形に刈りそろえて育てる仕立て方のこと。
5〜10cmは、丸や四角に仕立てた株の大きさを保つ刈り込みの目安です。
大きくなった株を一度に小さくする量ではない点に、気をつけておきましょう。
花後すぐに浅く刈っておくと、株をそれほど大きくせずに翌年の花も見られる、というのが福岡市植物園の回答です。協会の冊子も庭木全般について、数年に1回の剪定は木に負担をかけやすく、毎年の剪定で樹形を整えるのが肝心としています。
バッサリ剪定のあと咲かないツツジは、秋の花芽で原因を見分ける


翌春にツツジが咲かなかった原因は、切った時期や深さのほかに、花芽に入る虫の可能性もあります。
花のあとに切っても、花付きが落ちたという相談がある
福岡県緑化センターの相談ブログ「緑の相談室」(2025年)に、ツツジの花付きについての相談が載っています。
花付き(はなつき)は、花の咲きぐあいや咲く数のこと。
相談者は、よく咲いていたツツジを5〜6月に剪定し、枝が20センチほど伸びたのに、今年は花付きが悪いと書いていました。
| 相談の内容 | 福岡県緑化センターの回答 |
| 5〜6月に剪定した | 剪定の時期は適切 |
|---|---|
| 今年は花付きが悪い | 秋に花芽ができているか確認する |
| 花芽があるのに 翌年咲かない |
幼虫が花芽の中に入っているかもしれない |
回答は、まず剪定の時期は適切だとしたうえで、秋の花芽を確かめるよう勧めています。
時期を守って切っても咲かないことはあり、原因を剪定だけに決めつけないのがこの回答の読み方です。
秋に花芽が見当たらなければ、切った時期か深さを疑う
福岡県緑化センターの回答にならい、秋に枝先を見て、花芽があるかどうかで原因を分けて考えます。
| 秋の様子 | 見直すこと | 資料 |
| 花芽が 見当たらない |
7〜8月の前後に切っていないか | 福岡市植物園 |
|---|---|---|
| 花芽が 見当たらない |
葉のない所まで刈っていないか | 福岡市植物園 |
| 花芽はある | 花芽の中に虫がいないか | 福岡県緑化センター |
花芽がないときは、前の年にいつ切ったかと、どこまで切ったかを思い出してみましょう。
夏や秋に切った場合は、7月や8月の剪定は、花芽ができる時期と重なるが当てはまります。
葉のない所まで刈った場合は、葉のない所まで深く刈ると、花後すぐでも咲かないことがあるのほう。
花芽の見分けに自信がない人は、秋に枝先の様子を写真に撮っておき、翌春の咲き方と見比べると原因を絞りやすくなります。花芽の形や大きさで見分ける方法は、この記事で使った資料には書かれていません。次の年の切り方を決めるときにも、その記録が手がかりに。
花芽があっても咲かないときは、中に虫がいることも
秋に花芽があるのに春に咲かなかった場合について、福岡県緑化センターは次のように答えていました。
花芽が付いているのに翌年花が咲かなければ、ベニモンアオリンガの幼虫が花芽の中に入っているかもしれません。
ベニモンアオリンガは、ツツジの花芽の中に入ることがある虫です。
回答は「かもしれません」という書き方で、虫がいると決めつけてはいない点も押さえておきたいところ。
回答には対策も書かれていますが、薬の使い方は登録や地域で変わるため、この記事では扱わないことにしました。
バッサリ切ったあとに咲かなかったからといって、切り方だけが原因とは限りません。時期と深さを見直しても心当たりがない人は、福岡県緑化センターのような緑の相談窓口に聞く方法もあります。
ツツジを自分で切るか頼むかは、枝の量と高さで決める


花後すぐの短い時期に刈りきれる量か、脚立なしで届く高さかが、自分で切るかどうかの分かれ目です(この記事の整理)。
刈った枝葉の出し方は、市区町村ごとに決まっている
長い生垣や大きな株を刈ると、思った以上の量の剪定枝(せんていし:切った枝)が出るもの。
出し方は市区町村ごとに決まっていて、たとえば千葉県市川市は次のように案内しています。
太さ10cm以下の木の枝を長さ50cm以下、直径30cm以下の束にして、ひもでしばって出してください。
出典:市川市「剪定枝の出し方」
市川市では、葉や草は燃やすごみの日に出し、太さ10cm超か長さ50cm超の枝は大型ごみとして扱う決まりです。
| 市川市の区分 | 出し方 |
| 太さ10cm以下の枝 | 長さ50cm以下・直径30cm以下の束にしてひもでしばる |
|---|---|
| 葉・草・竹 | 燃やすごみの日に出す |
| 太さ10cm超か 長さ50cm超の枝 |
大型ごみで出す |
これは市川市の例で、太さや長さ、束ね方の基準は住んでいる所によって違うことがあります。
刈る前に、お住まいの市区町村の案内で、剪定枝の出し方を確かめておくと、刈ったあとで困りません。
1回に出す束の数をお願いしている市もある
市川市の案内には、出し方のルールに続けて「お願い」として、1回に出せる束の数が書かれていました。
お願いとして書かれていたのは、1回に出せる排出数を1世帯3束までにすること。
生垣を花後にまとめて刈ると、その日のうちに出しきれないことも。
束の数をお願いしている地域では、刈った量によっては、何回かの収集日に分けて出すことになります。刈った枝葉を置いておく場所があるかも、刈り始める前に考えておきましょう。
ほかの市の決まりやお願いは、それぞれの市区町村の案内で確かめる必要があります。
刈った枝葉の処分まで人に頼みたい人は、頼み先にその作業が含まれるかを問い合わせで確かめておきましょう。
脚立が要るほど伸びた生垣は、転落にも気をつける
脚立の話が関係するのは、背丈を超えて伸びた生垣や大株を切る場合です。
国民生活センターは2019年、医療機関ネットワークに寄せられた脚立・はしごからの転落事故433件をまとめて公表しました。
屋外での事故が約8割を占め、特に庭木の手入れ中の事故が目立っています。
対象は、2010年12月から2019年2月末までに寄せられた20歳以上の事故。
高齢者に向けた注意喚起の資料で、半数以上(236件)が60〜70歳代でした。
同じ資料は、脚立やはしごを使用しない方法の検討と、一人きりで作業しないことを呼びかけています。
| 資料の呼びかけ | ツツジの剪定に当てはめると |
| 脚立やはしごを 使用しない方法を検討 |
地面から届く高さまでを自分で刈る |
|---|---|
| 一人きりでの 作業はやめる |
家族がそばにいる日に刈る |
背の高い生垣の上面を毎年花後に刈るのは、脚立の上で両手を使う作業が毎年続くということです。
その高さの生垣は、上の部分だけでも人に任せる、という分け方もできます。
抜いて植え替えたいツツジは、伐採110番に抜根を庭木1本から聞く


ツツジを抜きたいときの頼み先は、抜根まで頼めるか、1本から頼めるか、剪定も相談できるかの3つで選びます。
- 根まで掘り出す抜根まで頼める
- 庭木1本だけでも頼める
- 剪定などお庭全般も相談できる
伐採110番は、この3つがいずれも公式サイトとよくある質問に載っている相談窓口です。
抜いたあとに植える木を選ぶときは、庭に植えてはいけない木と、植えたあとの剪定か伐採かの決め方も参考になります。
剪定など庭全般の困りごとも、引き受けている
伐採110番は、庭木1本からの伐採・抜根を受け付けている相談窓口です。
伐採(ばっさい)は木を根元から切り倒すこと、抜根(ばっこん)は切り株と根を掘り出すこと。
公式サイトのよくある質問には、伐採だけでなく、剪定などお庭全般の困りごとも引き受けるという回答がありました。
ツツジを抜きたい人は、伐採110番を頼み先の候補に入れて検討できます。ツツジの抜根に対応できるかは、エリアや加盟店によって違うことがあるため、問い合わせで確かめておきましょう。
高くて手の届かない場所や危険な場所の作業にも、対応しているとのこと。
実際の作業は、条件に合う加盟店(かめいてん:伐採110番と提携して作業する業者)が受け持ちます。
ツツジの剪定や生垣の刈り込みは、頼む前に対応を聞く
一方で、ツツジの剪定や生垣の刈り込みに対応できるかと、その料金は、公式サイトには書かれていません。
エリアや加盟店によっては、記載の価格や条件で対応できない場合がある、という注意書きもあります。
- ツツジの剪定や生垣の刈り込みまで頼めるか
- 刈った枝葉や抜いた株の処分も頼めるか
- 調査・見積もりに費用がかかるか
伝えるときは、生垣の長さや株の数、高さ、抜くか残すかをそろえておくと話が早く進みます。
植木屋や造園会社など、頼み先の種類ごとの違いは庭木の伐採業者の頼み先と、伐採か剪定かの選び方で比べました。
刈り込みを続けるか抜くかを決めきれない人は、抜根まで庭木1本から頼める伐採110番に、刈り込みへの対応を聞くところから。
表の金額は伐採の目安で、高さと太さで変わる
伐採110番の料金と条件は、公式サイトで次のように案内されています。
| 項目 | 伐採110番の公式サイトの記載 |
| 伐採の料金 | 8,200円~/本(税込) |
|---|---|
| 金額の決まり方 | 木の高さ・幹の太さ・作業の難しさで見積もり |
| ツツジの剪定・ 刈り込みの料金 |
公式サイトに記載なし(問い合わせで確認) |
| 頼める作業 | 1本からの伐採・抜根、剪定などお庭全般 |
| 相談 | 相談は無料 |
| 調査・見積もり | 費用がかかる場合あり |
| 注意点 | エリア・加盟店により、記載の価格や条件で対応できない場合あり |
表の金額は伐採1本あたりの目安で、ツツジを残して刈り込む費用は、この表からは分かりません。
株を残して小さくしたいのか、抜きたいのかを先に決めておくと、問い合わせで聞くことがはっきりします。残す株は刈り込みへの対応を、抜く株は抜根と処分を聞く、という分け方。
株を抜くには根まで掘り出す作業が要り、伐採110番は庭木1本からの抜根を受け付けています。
刈り込みへの対応も同じ問い合わせで聞けるので、まずは下のボタンから相談窓口の案内を見てみませんか。
\ 抜くか残すか、庭木1本から聞ける /
ツツジのバッサリ剪定で、よく聞かれること


ツツジを大きく切る前後に出てきやすい疑問に、資料をもとに短く答えます。
ツツジを強く切ると、枝が枯れ込むことはありますか?
学会誌の苗の試験では、今年の枝の途中で切った場合に、葉のない枝が今年の枝の元まで枯れ込み、そこから芽が出たと記録されています。ただ、強く切った場合の枯れ込みや、ツツジで枯れる・枯れないを言い切った資料は見当たりません。試験の内容は試験の苗は、去年の枝を切ると芽が増えてつぼみが減ったにまとめました。
丸坊主にしたツツジから、また芽は出ますか?
ツツジ類は2年生枝を切り戻しても、切り口付近から2〜3本の不定枝を出す性質がある、というのが札幌市公園緑化協会の冊子の記述で、丸坊主にした場合に芽が出るかを直接書いた資料は見当たりません。福岡市植物園は、花後すぐでも葉のない所まで深く刈り込むと花が咲かないことがあると回答しています。花への影響は葉のない所まで深く刈ると、花後すぐでも咲かないことがあるで取り上げました。
ツツジの剪定は、いつまでに済ませればいいですか?
基本は花が終わったらすぐで、札幌市公園緑化協会の冊子・福岡市植物園・学会誌の序文がそろってこの時期を挙げています。日数は資料で違い、協会の冊子は花後約1カ月〜1カ月半以内(花木全般)、福岡市植物園は花芽が7〜8月にできるという書き方。並べた表はいつまで切れるかは、札幌と福岡の資料で書き方が違うにあります。
ツツジの来年の花芽は、いつごろできますか?
福岡市植物園は、花芽は7〜8月につくられると回答しています。札幌市公園緑化協会の冊子は、花が終わると新しい枝が伸び始め、伸びが止まった枝の先に花芽をつけると説明。仕組みは来年の花芽は、その年に伸びた枝の先にできるで解説しました。
秋や冬のツツジには、もう花芽がついていますか?
福岡県緑化センターは花付きの相談に、秋に花芽ができているか確かめるよう答えており、秋には花芽ができていると読める回答です。ツツジ類は枝の先端の芽に花芽をつける、と札幌市公園緑化協会の冊子と学会誌にあるため、秋や冬に強く切るとその花芽ごと落とすおそれも。理由は秋や冬に強く切ると、ついている花芽ごと落とすで取り上げています。
サツキの剪定の時期は、ツツジと違いますか?
学会誌の苗の試験では、今年の枝だけを切る場合の限度が、サツキは花後5週目、オオムラサキは花後10週目と違いました。福岡市植物園は、サツキも花後すぐに刈り込むツツジ類の仲間に入れています。試験の結果は去年の枝まで切るのは、花後すぐが限度だったの表に載せました。
大きくなったツツジは、何年くらいで小さくできますか?
ツツジで何年と書いた公的な資料は、この記事で調べた範囲では見つかっていません。札幌市公園緑化協会の冊子は庭木全般について、数年かけて小さくする気持ちで剪定する、としています。進め方は大きくなったツツジは、バッサリ剪定で一気に小さくしないで紹介しました。
刈り込んで形を整えたツツジは、花後にどのくらい刈ればいいですか?
福岡市植物園の回答では、球形や方形に仕立てたクルメツツジ・サツキなどは、花後すぐに5〜10cm程度刈り込んでおけば、それほど大きくせずに翌年も花を咲かせられるとのこと。毎年の量や生垣の刈り方までは、この回答には書かれていません。目安は丸や四角に刈った株は、花後に5〜10cm刈って大きさを保つにまとめています。
シャクナゲも、ツツジと同じようにバッサリ切れますか?
札幌市公園緑化協会の冊子は、シャクナゲはどこから切っても芽が出るわけではなく、刈り込みによる整枝は不向きとしています。芽のない古い枝の途中で切ると枯れ込むことが多い一方、萌芽力の強い品種もある、という説明。違いはシャクナゲと落葉するツツジは、切り方が別になるで取り上げました。
伐採110番は、ツツジの生垣の刈り込みにも対応していますか?
公式サイトは剪定などお庭全般を引き受けるとしつつ、ツツジや生垣の刈り込みの記載はなく、問い合わせで確かめる形です。伐採・抜根は、庭木1本から依頼可能。聞いておきたいことはツツジの剪定や生垣の刈り込みは、頼む前に対応を聞くにまとめました。
まとめ:ツツジのバッサリ剪定は、花後すぐに葉を残して切る


ツツジは古い枝を切っても芽が出る側の木ですが、バッサリ切るときは花が終わったらすぐと、福岡市植物園の回答にならった葉のない所まで刈り込まない、の2つを守ります。
深く切った年は、枝より先に翌年の花を失いやすいことが、苗の試験と福岡市植物園の回答に表れていました。
次に花が咲き終わったら、まずは株の外側を、葉が残る位置まで刈り込むところから始めてみましょう。
翌年の秋に枝先の花芽を見て、その次にどこまで切るかを決めれば十分です。



花が終わったら、葉を残して切ってみよう。
とはいえ、長い生垣を毎年花後すぐに刈りそろえるのは、時間も体力も要る作業です。
その手間をかけられない株は、庭木1本から相談できる伐採110番に、抜くか刈り込むかを聞いてみませんか。
\ 庭木1本から・相談は無料 /

